６０歳以上の女性がステキな歳の取り方を競う「いきいきシニアクイーンコンテスト」（森下仁丹主催）が１４日、大阪市内であり、一次選考を通った２０人が最終選考に臨んだ。
　優勝賞品の韓国クルーズを目指し、全国から６３１人が応募。東京都の８３歳はシャンソンを見事に歌い、京都市の６３歳は重さ１００キロのタイヤを持ち上げて会場を驚かせた。
　初代女王に輝いた大阪府松原市の森君子さん（６３）は、自慢の健康体操で若々しさを披露。副賞の健康食品詰め合わせは必要ない？　【宮地佳那子】

　母方の祖母が１００歳を迎え、お祝いに行った。耳は遠くなり、つえを使っているが、元気でしっかりしている。
　小学生だった３０年以上前、夏休みに帰省するのは大変だった。朝６時ごろ東京を出て、新幹線や特急、普通列車を乗り継ぎ、福岡県のとある村まで。１５時間近くかかってたどり着くと、祖母は「よう来てくれたね」と孫の一人一人に声をかけてくれた。
　東京に戻る日が近づくと、祖母が食べさせてくれたのが鶏の空揚げだった。お年寄りの田舎生活だけに「こってりした料理がなく、孫たちが物足りない思いをしているかもしれない」と気遣ってくれたに違いない。黒い電話を前に背筋をぴしっと伸ばして正座し、肉屋に注文する。熱々の空揚げはニンニクしょうゆで下味をつけた、当時としては凝った、珍しい味だった。
　過疎化で肉屋は店を閉じ、村も合併で町になった。隣の自治体は空揚げで町おこしに取り組む。「よう来てくれたね」。あまり訪れることのない孫を、祖母は同じ言葉で迎えてくれた。あの味がふっとよみがえった。【平井桂月】

茨城新聞　いばらき春秋

　ソメイヨシノは樹木の根元がピンク色に染まり、葉桜になりかけている。「散るは桜、薫るは梅」と、桜は潔い散り際が美しいとされるが、ここ数日の雨で落ちたのだとしたら、風情もない。できるなら、枝先にまだ残る花びらは春風に舞ってほしいものだ
▼五弁花の美しいソメイヨシノの次は、八重桜の季節となる。新葉に負けまいと、花びらが塊となったような八重咲きは、かれんさはないが、また違った趣がある
▼八重桜は多くの種類があり、祝賀の桜湯に使われるカンザンは、濃紅色のあでやかな美しさ。花弁の中心に紅色の線が入る淡い緑色のギョイコウや黄色のウコン。八重ではないが、葉が桜もちに利用されるオオシマザクラは、これから白く大きな花を咲かせる
▼日立市多賀地区の大学通りには、こうした十八種約八十本の八重桜を中心とした街路樹がある。支社時代は毎春、取材の途中に車窓から、特徴ある桜の花見を楽しんだ
▼県内で最も有名な八重桜は、那珂市の静峰公園。約二千百本が山を紅色に変えるだろう
▼桜狩りは、まだこれから。ただ、イカ焼きや焼きそばの強いにおい、酔い騒ぎには興ざめしてしまう。ほどほどに。【田】

　竜馬が脱藩したのは何歳の春？　
土佐藩出身で幕末に活躍した坂本竜馬への理解を深めてもらおうと、高知県立坂本竜馬記念館がインターネットを使った“竜馬検定”開始。　
京都市の霊山歴史館など、竜馬に関する検定は全国にあるが、ネットでの本格的な検定は初めて。
記念館は「竜馬ファンは全国に多い。
誰でも気軽にチャレンジしてほしい」としている。　
検定は難易度が異なる３段階。
１４日に始まるのは無料の初級編で、竜馬の生涯を中心に２５の設問が出される。
１問あたり１分以内の解答が求められ、正解と詳しい解説が読めるようになっている。　
中級編は８月、上級編は１１月にスタートする予定。
受験料が各１０００円かかるが、正解が多ければ認定証が発行され、竜馬の書簡集などが記念品として贈られる。　
上級編に合格すると記念館の入館料が永年無料になるほか、竜馬の足跡をたどる旅行への招待という特典も予定。