老後第1期 女の気持ちから

老後第1期  5月8日毎日新聞~

 定年退職を間近にしたころ、息子と老後について話しました。「お母さんはやりたいことをやって、早めに逝きますので」と言うと、「早めって何歳くらいなの?」と聞く。「平均寿命ぐらい」と言ったら、あと25年もあると言われ、その長さに改めてびっくり。

 これはまじめに考えねばと、老後を5年刻みにし、まず65歳までを「老後第1期」、65歳からを「老後第2期」……としました。

 老後第1期は体力も気力も十分残っているので、まず近くで週4~5日、短時間のパートで働き、社会とのつながりを持ちながら年金の不足分をカバーする。また、パート勤務の都合で、決まった時間のボランティアは無理ですが、残りの自由な時間でこれまでの人生でお世話になった分を何かの形でお返ししていこうと決めました。

 私の1日は午前5時から始まります。夫と自分のお弁当を作って、近くの農家の手伝いに飛び出します。野菜の出荷に合わせて収穫を終えてから朝食。

 続いて、正社員として働いていた塗装工場に手伝いに行き、終わってから工場に来ているインドネシアの研修生に日本語を教えます。研修生は昨年日本語検定の3級に合格し、2級に挑戦中。ここでは日本語を教える代わりに元気とやる気をもらっています。

 息子から「どうしてそんなに働くの」と言われますが、何より面白いからで、少しでも必要とされるのがうれしく、私の老後第1期は充実の毎日です。

 

^ ^* 必要とされている また、その実感が生きる活力になるのね

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