ムクドリから街路樹守れ 取手市が防鳥ネット作戦

朝日新聞 8月1日

 
夕刻、ビルの屋上に集まるムクドリの群れ=取手駅西口前
 
 JR取手駅周辺に初夏から晩秋の夜に大挙してやって来るムクドリ。そんな野鳥たちのフン公害や騒音をくい止めようと、取手市は2日から、ねぐらとなっている街路樹に防鳥ネットを張る。

 駅西口前の巨大なクスノキのシンボルツリー2本と、駅から国道6号までの計29カ所の街路樹区画が対象。11月末まで木を覆うように網を張り、効果を見極めるという。費用は195万円。

 市は6年前から、同じ被害に悩む新潟県長岡市からムクドリの「悲鳴」を取り寄せて大音量で鳴らしたり、磁気の力で鳥を寄せつけなくする防鳥器を木に取り付けたりしてきたが、群れが移動した先から苦情が寄せられたり、鳥が防鳥器に慣れて効果が薄れたりと、決め手に欠いていた。

 今回の作戦も、「先進地」の事例では街路樹には効果があるとされるが、「ビルの屋上などに群れるムクドリの数が逆に増えるのでは」と危惧(きぐ)する声も聞かれる。

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