取手市、稲保育所を民営化へ ~常陽新聞100901~
龍ケ崎の法人に運営移管
取手市は来年4月から、市立稲保育所(同市西)を民営化し、社会福祉法人「春風と太陽」(龍ケ崎市泉町、寺内美智子理事長)に運営を移管すると発表した。2009年2月に策定された第2次保育所整備計画に基づくもので、民営化は同市で初めて。来月7日に開会する9月議会に提案する。
市の用地を同法人に無償で貸与し、建物と付帯施設は無償譲渡する。スムーズな引継ぎと、保育士が代わることによる園児のストレスを軽減するため、来年1月から3月までの3カ月程度、同法人から所長と主任、各クラス担当の保育士など計8人程度を派遣してもらい、合同保育を実施する。合同保育のための約698万円を9月補正予算に計上する。
民営化後の運営者選定に当たっては、今年4月、譲渡先の公募を実施、2カ所の社会福祉法人から応募があったが、そのうち1カ所は取り下げ、もう1カ所は条件が十分でないとして市選考委員会が不採択としていた。その後、5月下旬に第2次公募を実施し、「春風と太陽」から応募があり、選定されたという。同法人は龍ケ崎市泉町であすなろ保育園を運営している。
稲保育所は敷地面積約2100平方㍍、建物は鉄骨造り平屋建て延床面積約650平方㍍で、現在、0歳から5歳までの園児94人が入所している。職員数は臨時も含め25人程度で、民営化後、正職員はほかの公立保育所に異動となり、臨時職員は希望により市内の他保育所に勤めるという。
第2次整備計画は、公立保育所11カ所(現在は10カ所)のうち1カ所を廃止し、3カ所を民営化するのが主な柱。計画に基づいて今年3月、台宿保育所が廃止された。12年4月には井野と戸頭東保育所を民営化する計画だ。