県内犬処分、5年連続の全国最多 09年度4108匹 ~茨城新聞~
NPO法人調査によると
2009年度の犬の都道府県別致死処分数が1日までに、NPO法人の全国動物行政アンケートでまとまり、本県が5年連続で最も多かったことが分かった。本県の処分数は前年度比24・86%減の4108匹となったが、他の都道府県も減少したため、ワーストの汚名を返上することはできなかった。
調査はNPO法人「地球生物会議ALIVE」(東京都)が動物行政を所管する都道府県や政令指定市など全自治体に対し行った。1997年度に始まり、99年度からは毎年実施し、回答率は100%。
県は04年度から犬の引き取りを有料化し、定時定点回収も段階的に減らし10年度には全廃した。県動物指導センター(笠間市日沢)では新しい飼い主を探すことなど愛護指導を強化してきており、09年度の処分数は05年度と比べほぼ半減した。
県生活衛生課によると、鹿行や県西地域からの処分数が目立ち、他県に比べ、放し飼いをしている家庭も少なくないという。
ワースト2位は3868匹の沖縄、3位は3147匹の広島。全国の合計処分数は6万5956匹だった。
県は市町村の協力を得て、昨年10月に飼い主マナー向上推進月間を展開するなど、本年度も減少に力を注いでいる。1月末現在の処分数は3144匹となっている。
県動物愛護推進員の飯塚みどりさんは「収容された(放し飼いなどの)犬の飼い主への返還率が本県の場合は低い。収容できる機関を増やすなど、返還数を増やす取り組みをしなければいけない」と指摘。県生活衛生課は「ワーストは残念だが、着実に処分数は減っている。ゼロを目指して、モラル向上を訴えるなど、今後も地道に施策を展開していきたい」と話した。