シンヴィング708号 2012年4月21日号 今を輝く人

飲食店から、まちを元気に!
[にぎやかな取手飲食を実現する会 代表 奈良和彦さん]
4月に取手で初めて行なわれた街コン。
主催したのは、「にぎやかな取手飲食を実現する会」。
取手のまちを元気でにぎやかにしよう、自分たち駅前飲食店から何かをすれば何かが変わるとの思いから、5店の飲食店が集まって会を発足させた。
会の活動について代表を務める奈良和彦さんに話を伺った。
投稿日時:2012/04/19
「取コン」で街を元気に
全国各地で「街コン」がちょっとしたブームになっている。「街コン」とは自治体や商店街などが主催し、地域の活性化と出会いの場を提供することを目的に行なわれる大規模な合コンのこと。参加者は参加費を払い、レストランや居酒屋、バーなど協力店舗を自由に回ることができる。お得に飲んだり食べたりできるのはもちろん、同じイベントに参加している人たちと気軽に交流できるとあって、婚カツ中の男女に好評だ。
そんな「街コン」が4月15日「取コン」という名で、取手で開催された。主催したのは「にぎやかな取手飲食を実現する会」。取手で沖縄料理の店「KoKoRo Bar我那覇」を営む奈良和彦さん、焼肉「心一」の高橋善久さん、居酒屋「しちりん取手西口駅前店」の吉村欣也さん、食楽Bar「NOBE」の川野辺郷志さん、酔仙酒蔵「北勝」の松本昌也さんが、取手の飲食店を活性化するために何かやろうと考え発足した会だ。今回の「取コン」では参加した男女200人が、これら5店舗の他、取手駅周辺の参加店で、食べ歩き、飲み歩きを楽しんだ。
サービス業の原点は沖縄の人たちの温かなもてなし
奈良さんが取手の駅前に「KoKoRo Bar我那覇」を開いたのは2004年のこと。なぜ、沖縄料理だったんですか?と訪ねると、原点はその数年前にさかのぼるという。専門学生の頃、アルバイト先で沖縄出身の友人と知り合い、その後沖縄に帰った友人を訪ねたことがある。「その時は、思いつきで沖縄に行こうと決めたのですが、今から思えば、沖縄には何か大切なものがあるという気持ちが、どこかにあったのかもしれません」と奈良さん。
そのときに心に残ったのが、沖縄の人たちのフレンドリーで温かなもてなし。見返りを求めずに、訪れた人を喜ばせたいという沖縄の人たちの姿勢はサービス業の原点であると感じ、これが全ての行動の基本になったそうだ。「沖縄に行くのに大きな旅行代金がかかりますよね。でもどんなにお金と時間をかけてもまた行きたいと思うんですよね。そして行ってよかったと思える。それって商いも一緒だと思ったんです。また来たい、そう思ってもらえる店を目指しています」と思いを語る。
自分たちが動けば何かが変わる
都内に近く、県内からのアクセスもよいことから、取手で店を始めることを決めた奈良さんだが、近隣の人たちは買い物や食事に柏に出かけてしまうことが気になっていた。取手も柏に負けないくらい魅力的な街になれば人が来るのではないか。取手を人が集まる街にしたい−それが開店当時から奈良さんが抱いていた願いだった。
そんな奈良さんの思いに共感したのが、「心一」の高橋さん。店を出した頃と比べても寂しくなっていく一方の現状に危機感をもち、取手に人を呼び込みたいと意気投合。それぞれの店が頑張るのではなく、みんなで協力し合って何か出来ないかと発足したのが「にぎやかな取手飲食を実現する会」だ。
自分たちの思いをストレートに会の名前にし、もてなしの心で何かおもしろいこと、人が集まること、お客さんが得をするようなことを企画して訪れる人に笑顔になってもらいたいと考えている。「誰も何もしなければ波は立たないけれど、自分たちがアクションを起こして脈を打ち始めれば何かが変わっていくに違いない。大きな池に小さな石を投げ続けるように地味な活動ながら粘り強く続けていって、取手に来ればいつも何かやっているよね!という感覚がお客さんに芽生えてくれたら嬉しい」と奈良さんは言う。
そのためには飲食店同士の連携も欠かせない。店同士が「あのお店、いいお店だから行ってみたら」と紹介し合えるような関係を作り、一体感をもって取手の街を元気にしていきたい。今回の「取コン」でも近隣の飲食店に理解賛同してもらえるよう趣旨を説明して回ったところ「パペエテ」「あじ彩」「ボランチ」の協力を得た。また、タイミングが合えば次回は是非と言ってくれる店舗もあり、大きな手ごたえを感じたという。
食べることで人がつながり、街の発展へ
取手にはなかった沖縄料理の店を流行らせ、取手生まれでもない、コネもないが、取手が元気になるために何かしようと行動している奈良さん。そんなアグレッシブな奈良さんの姿は、同じ飲食店仲間にも刺激を与え、自分も一緒に頑張ろうという人が少しずつ増えている。「食べるということは誰もが必要で興味あることだから、飲食店は人々の生活に欠かせない業種でしょう。飲食店を通じて人と人がつながり、活気ある街づくりへと発展していったら嬉しい」と夢を語る奈良さん。
今回の「取コン」では、取手市の後援ももらった。しかし、市へ補助金を申請した訳ではない。「自分たちのお金をやりくりして、商い側からの街づくりをしていこうというのが、私達の思いです。しかし、行政でなければ出来ないこともありますよね。女性に優しい街づくりを考えれば、治安も重要になってきます。商い側からの街づくりと行政側からの街づくりが手を取り合って、取手市が発展していけばと思っています」。
今後も定期的にイベントを行なう予定で、5月には多くの飲食店を巻き込んでスタンプラリーのようなイベントも考案中。小さくてもいいから毎月1回、何かイベントを企画していくことが目標だ。きっと「取手に行くと、いつも何かやっているよね」と、取手で行われるイベントを楽しみにしてくれる人が増えていくことだろう。
■プロフィール
奈良 和彦  Kazuhiko Nara
1978年生まれ。
21歳の頃に沖縄を旅して、沖縄県民の人間性に触れる。その後頻繁に沖縄を訪れ、現地の友人からは「我那覇」という沖縄名で呼ばれるように。
2004年    「KoKoRo Bar我那覇」取手駅東口にオープン
2007年    「KoKoRo空間 我那覇庭GaNaHa garden」取手市寺田にオープン
2011年    「我那覇の台所&Bar URANIWA」TX守谷駅前にオープン
2011年    「にぎやかな取手飲食を実現する会」を、取手で飲食店を営む仲間と発足。代表を務める。

シンヴィング708号 2012年4月21日号 今を輝く人に登場した奈良さん

いつも素敵な彼がより素敵に輝いて見えましたので紹介します。

飲食店から、まちを元気に!

「にぎやかな取手飲食を実現する会 代表 奈良和彦さん」

4月に取手で初めて行なわれた街コン。

主催したのは、「にぎやかな取手飲食を実現する会」。

取手のまちを元気でにぎやかにしよう、自分たち駅前飲食店から何かをすれば何かが変わるとの思いから、5店の飲食店が集まって会を発足させた。

会の活動について代表を務める奈良和彦さんに話を伺った。

「取コン」で街を元気に

全国各地で「街コン」がちょっとしたブームになっている。「街コン」とは自治体や商店街などが主催し、地域の活性化と出会いの場を提供することを目的に行なわれる大規模な合コンのこと。参加者は参加費を払い、レストランや居酒屋、バーなど協力店舗を自由に回ることができる。お得に飲んだり食べたりできるのはもちろん、同じイベントに参加している人たちと気軽に交流できるとあって、婚カツ中の男女に好評だ。

そんな「街コン」が4月15日「取コン」という名で、取手で開催された。主催したのは「にぎやかな取手飲食を実現する会」。取手で沖縄料理の店「KoKoRo Bar我那覇」を営む奈良和彦さん、焼肉「心一」の高橋善久さん、居酒屋「しちりん取手西口駅前店」の吉村欣也さん、食楽Bar「NOBE」の川野辺郷志さん、酔仙酒蔵「北勝」の松本昌也さんが、取手の飲食店を活性化するために何かやろうと考え発足した会だ。今回の「取コン」では参加した男女200人が、これら5店舗の他、取手駅周辺の参加店で、食べ歩き、飲み歩きを楽しんだ。

サービス業の原点は沖縄の人たちの温かなもてなし

奈良さんが取手の駅前に「KoKoRo Bar我那覇」を開いたのは2004年のこと。なぜ、沖縄料理だったんですか?と訪ねると、原点はその数年前にさかのぼるという。専門学生の頃、アルバイト先で沖縄出身の友人と知り合い、その後沖縄に帰った友人を訪ねたことがある。「その時は、思いつきで沖縄に行こうと決めたのですが、今から思えば、沖縄には何か大切なものがあるという気持ちが、どこかにあったのかもしれません」と奈良さん。

そのときに心に残ったのが、沖縄の人たちのフレンドリーで温かなもてなし。見返りを求めずに、訪れた人を喜ばせたいという沖縄の人たちの姿勢はサービス業の原点であると感じ、これが全ての行動の基本になったそうだ。「沖縄に行くのに大きな旅行代金がかかりますよね。でもどんなにお金と時間をかけてもまた行きたいと思うんですよね。そして行ってよかったと思える。それって商いも一緒だと思ったんです。また来たい、そう思ってもらえる店を目指しています」と思いを語る。

自分たちが動けば何かが変わる

都内に近く、県内からのアクセスもよいことから、取手で店を始めることを決めた奈良さんだが、近隣の人たちは買い物や食事に柏に出かけてしまうことが気になっていた。取手も柏に負けないくらい魅力的な街になれば人が来るのではないか。取手を人が集まる街にしたい−それが開店当時から奈良さんが抱いていた願いだった。

そんな奈良さんの思いに共感したのが、「心一」の高橋さん。店を出した頃と比べても寂しくなっていく一方の現状に危機感をもち、取手に人を呼び込みたいと意気投合。それぞれの店が頑張るのではなく、みんなで協力し合って何か出来ないかと発足したのが「にぎやかな取手飲食を実現する会」だ。

自分たちの思いをストレートに会の名前にし、もてなしの心で何かおもしろいこと、人が集まること、お客さんが得をするようなことを企画して訪れる人に笑顔になってもらいたいと考えている。「誰も何もしなければ波は立たないけれど、自分たちがアクションを起こして脈を打ち始めれば何かが変わっていくに違いない。大きな池に小さな石を投げ続けるように地味な活動ながら粘り強く続けていって、取手に来ればいつも何かやっているよね!という感覚がお客さんに芽生えてくれたら嬉しい」と奈良さんは言う。

そのためには飲食店同士の連携も欠かせない。店同士が「あのお店、いいお店だから行ってみたら」と紹介し合えるような関係を作り、一体感をもって取手の街を元気にしていきたい。今回の「取コン」でも近隣の飲食店に理解賛同してもらえるよう趣旨を説明して回ったところ「パペエテ」「あじ彩」「ボランチ」の協力を得た。また、タイミングが合えば次回は是非と言ってくれる店舗もあり、大きな手ごたえを感じたという。

食べることで人がつながり、街の発展へ

取手にはなかった沖縄料理の店を流行らせ、取手生まれでもない、コネもないが、取手が元気になるために何かしようと行動している奈良さん。そんなアグレッシブな奈良さんの姿は、同じ飲食店仲間にも刺激を与え、自分も一緒に頑張ろうという人が少しずつ増えている。「食べるということは誰もが必要で興味あることだから、飲食店は人々の生活に欠かせない業種でしょう。飲食店を通じて人と人がつながり、活気ある街づくりへと発展していったら嬉しい」と夢を語る奈良さん。

今回の「取コン」では、取手市の後援ももらった。しかし、市へ補助金を申請した訳ではない。「自分たちのお金をやりくりして、商い側からの街づくりをしていこうというのが、私達の思いです。しかし、行政でなければ出来ないこともありますよね。女性に優しい街づくりを考えれば、治安も重要になってきます。商い側からの街づくりと行政側からの街づくりが手を取り合って、取手市が発展していけばと思っています」。

今後も定期的にイベントを行なう予定で、5月には多くの飲食店を巻き込んでスタンプラリーのようなイベントも考案中。小さくてもいいから毎月1回、何かイベントを企画していくことが目標だ。きっと「取手に行くと、いつも何かやっているよね」と、取手で行われるイベントを楽しみにしてくれる人が増えていくことだろう。

プロフィール

奈良 和彦  Kazuhiko Nara

1978年生まれ。

21歳の頃に沖縄を旅して、沖縄県民の人間性に触れる。その後頻繁に沖縄を訪れ、現地の友人からは「我那覇」という沖縄名で呼ばれるように。

2004年    「KoKoRo Bar我那覇」取手駅東口にオープン

2007年    「KoKoRo空間 我那覇庭GaNaHa garden」取手市寺田にオープン

2011年    「我那覇の台所&Bar URANIWA」TX守谷駅前にオープン

2011年    「にぎやかな取手飲食を実現する会」を、取手で飲食店を営む仲間と発足。代表を務める。

シンヴィングの記者さんの文章はいつも素敵です

まさに、今を輝く人ですね

次号も楽しみにしています^ ^*

ん?この写真は、我那覇 事務所からパシャッ! Σp[【◎】]ω・´) ????

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