男の気持ち:定年退職の後に

毎日新聞 20140628

63歳で会社をやめてやがて3年になります。

退職して間もないころは家内と平日に映画を見に行ったり、公園を散策したりして自由を満喫しました。

朝早く起きる必要はなく、会社でつらい思いをすることもなく、ストレスからは解放されました。

会社勤めをしていた時代はまとまった休暇が取れずに行けなかった海外旅行も、近場ですが家内と行きました。

いわゆる第二の人生は順調に始まったかに見えました。

しかし半年もたつと、家内と2人ですることはほとんどなくなりました。

家内にとっては夫が毎日家の中でごろごろしているのはうっとうしいようです。

昼食の用意もしなければならず、日中は外出してほしいようです。

そこで私は、自治体主催の定年退職後の過ごし方についてのセミナーを受けました。

60代前半の方々と情報交換すると、働く意欲はあるものの、採用してくれる所が少ない現実を知りました。

アルバイトをしようと思い、履歴書を数枚書き送りましたが、不採用でした。

理由は還暦を過ぎた年齢にあるようで、それ以降は働く気持ちはなくなりました。

40年近く働いた経験があっても、世間から見れば老兵に過ぎないようです。

ボランティアやNPO活動についても自治体の担当者から概要を聞きましたが、積極的に取り組む気持ちになれませんでした。

結局、何も答えが出ず、今日に至っています。

家内のためにも、なんとかしようと思いつつ、暗中模索の毎日です。

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