目標 女の気持ち 毎日新聞 20140706
夜寝つく前に、本を読み終え、老眼鏡を置いた時に思った。
1日分の行動がすっかり抜け落ちて、昨晩の行動と今晩の行動がくっついてしまったのだ。
そういえば前の晩もそうだった。
確かに、気持ちにゆとりがあり、生活に一定のリズムがついていて素晴らしい、と言うのは聞こえは良い。
しかし、何もない、抜け落ちてしかるべき1日しか、過ごしてこなかったということではないか。
ここ十数年、自分では雌伏の時とか、のたもうていて、何と長い雌伏の時であるか。
一日一日を何の変化もない過ごし方をしてきている。
怠惰な生活とは違う。
精神の怠惰だと思う。
目的のない生活とは何だろう。
子育てをしている間は、日々成長する3人の子供たちに合わせて、目的は常に目の前に存在した。
その目的に向かって生活していると多忙で、「あー、何も考えずにゆっくりとしたいなあ」などと考えたものだ。
今、その生活にいざ入ると、何とつらいことだろう。
昔、教職に就いていた母親が退職し、悠々自適の生活に入った後、後輩の女性が母親に助言を求めていた。
どうやって一日を過ごしていったら良いかと。
母親いわく、一日一日、どんな小さいことでも、目標を決めてやるんだよ。
庭の草むしり100本、雑巾縫い1枚、日記をつける。
そうだ、散歩1時間。大きな目標ばかりが目標ではない。
小さな目標ならいくらでも見つけられる。
諦めたら歩みは止まる。
さて、今日は何をしようか。
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