「更年期自慢」「介護自慢」「私が一番不幸自慢」

女の気持ち ありのままの 毎日新聞 20140808

先日、近所の医院の待合室で、老婦人4人が、少々耳が遠いのかもしれないけれど、

大きな声で世間話をしていました。

この方たちは以前、小さな子が騒いでいた時「今の母親は……」などと文句を言っていたのに。

私はこんな「自分を棚上げ」老婦人になるまいと思いました。

しかし、よく考えれば、私も中年女性と集まると「更年期自慢」「介護自慢」「私が一番不幸自慢」です。

若い時は、なぜおばさんたちはそんなことを自慢するのかと思ったが、

私もしっかりと自慢をし心の底で「私の方がまし」と思ってしまう。

また、今日はあっちのスーパーが1円安い、明日はこっちが……。

以前は「1円くらい」と思ったが、やりくりをするようになって走り回っている。

そして、私は絶対にやらないと思っていたことがあります。

若い男性を息子のようにかまって、かわいがってしまうことです。

私は地域の教会の牧師さんをかまってしまうのですが、

集まりがあると牧師さんはちゃんとあいさつに来てくれます(私が怖いから?)。

もっと上品で、穏やかな中年女性になるつもりだったのに、すっかり“ありのままの自分”になってしまいました。

何年か後、病院の待合室で、元気よく仲間たちと同じ話を繰り返している自分の姿が浮かびます。

私はあんなふうにはなりたくないと思う若い人もいるでしょう。

しかし、いずれはなってしまいます。でもそれはそれで結構楽しいですよ。

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