女の気持ち 生かされて 埼玉県狭山市
毎日新聞 20160221
「本当にあなたは、目に見えない力に愛されている人よね」と友は言う。
つくづくそうだと思う。
十数年前、2歳と8歳の子どもを連れてシェルターに駆け込んだ。
着の身着のまま、住むところもない。どん底だった。
頼れる人も知人もいない場所での子育て、職探し。
心身の不調と向き合いながら一日一日、糸を紡ぐような毎日だった。
過酷と思えるような環境での近所の人との出会い、子どもを通してのお母さんたちとの出会い。
知り合いが友となり、友が支えとなった。
紆余(うよ)曲折しながらも職場にも恵まれ、気がつけば2人の息子は大学生と中学生に成長した。
家族3人、直面する問題や悩みをみんなで抱えて乗り越えてきた。
きっと、これからも、この先も……。
生きている限り心配や問題ごとは尽きない。
でも、乗り越えることが生きていく仕事なのだろうと思う。
お金も健康も財産だが、それ以上の財産が“人との縁”だと思う私は、本当に「目に見えない力」に助けられ、生かされてきたのだと思う。
子どもとの縁、友人との縁、共に仕事をする仲間との縁。
新年の美しい青空を見て、今日もまた多くの人への“感謝”を胸に、一日を生きようと思っている。
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