女の気持ち ああ年金生活 

女の気持ち ああ年金生活 
毎日新聞 20160915
 72歳まで十分すぎるほど働いてきた夫が完全に仕事を辞めて半年。月給が入らないのはさみしいわ。年金生活の始まりであります。私のパート代なんぞおかず代ですから、全くあてにはできません。夫いわく「取り崩し人生」です。時には大きな出費もあります。貯金を下ろすばかりでつまらん。風船がしぼむようなむなしさを感じる。

 まあ、親の面倒を見て、夫婦2人で子供の世話にもならずに暮らせるのは幸いかしら。と、きれいごとを言ったところで、浮世の義理には、まず現金が必要です。そこで夫と2人、出るものはケチらず、おおらかに太っ腹で進んで出しましょう。ただし、私らの暮らしはモノより心豊かに自給自足を率先してやっていこうと決めました。

 老いてから食いっぱぐれがないのは、夫婦仲良く生きることって偉い先生が言っていた。いやになるほど仲良くイチャイチャしてやっぺと2人で決めた。

 あれほど欲しかったブランドバッグより、今は効き目のいい肥料とかバラの苗とか野菜の種がわんさか欲しい。安いもんです。今年はキュウリもスイカも捨てるほど実りました。夫と2人でキュウリの古漬けにチャレンジして、見事、大成功です。

 これから、たくあんでも白菜漬けでも何でもつくろうと、夫と楽しみにしている。作るならプロ並みにおいしく作っぺと思っている。2人とも何かをやっていたいタイプで、学ぶことが好きなんです。お金よりおもしろいことたくさん見つけて、元気でイチャイチャするぞ!

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