議員は市民との対話を

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議員は市民との対話を 茨城取手

毎日新聞2016年12月22日

取手市は大半の公共施設使用料や手数料を来年4月、最大で2倍値上げする。市議会が関係条例改正案を12月議会で可決したが、審議過程で市民の意見を十分聞いたのか、疑問を感じた。

市によると、従来は料金算定の明確な根拠がなく、市民会館は1972年開館以来据え置きだ。各施設は老朽化し、維持管理費もかさむ。受益者に費用の一部負担を求め、使用料は22施設、手数料は40項目を値上げする。

一部の市民は議会に値上げ中止などを求める請願5件を提出。議会は「所管が複数の委員会にまたがり、24人(全市議)で議論した方がいい」(佐藤清議長)と判断し、通例の委員会付託を省略した。委員会では請願者が意見を述べ、質問にも答えるが、本会議では不可。請願者らは「発言の機会を奪った」と佐藤議長に抗議した。

公聴会開催を請願した女性グループ「雫の会」の森下春江代表は「市民活動が活発なのは低料金で施設が使えたことと関係がある。選挙の時、議員さんは『みなさんの声をお届けする』と約束されていたではないですか」との意見陳述書を提出した。言うまでもなく議員は市民の代表だ。対話を進めて信頼関係を結び直してほしい。

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