~常陽新聞100729~
Tシャツで「アートを日常に」
取手発のアートを体感してもらえる新しいブランドを発信しようと、
取手市小文間のカフェ&ギャラリー「OMONMA Tent(オモンマ・テント)」が、
市内などに住む芸術家の作品をデザインしたTシャツを制作し販売を開始した。
「アート・アズ・ユージュアル(アートを日常に)」と題したプロジェクトで、
同ギャラリーを経営する有限責任事業組合「TRAP」(福田ななさん、熊倉昌子さんら経営)が
第1弾として6月から取り組み始めた。
東京芸術大美術学部が立地する同市内には、卒業後も住み続ける若手芸術家もおり、
現在70~80人が居住しているという。作品をデザインしたTシャツを市民に身に付けてもらうことで、
日常的に芸術に親しんでもらうと同時に、取手発の新たなブランドとして全国に発信しようという試み。
同時に若手芸術家の支援にもつながるという。
現在いずれも市内に住む洋画家、福田玲子さんのスケッチ画や、
銅版画家、杉山啓子さんの植物をモチーフにした作品など計8人の作品でTシャツを制作している。
作品は写真撮影などして映像データにし、Tシャツに印刷するという。
価格は2500円~3000円程度が主流。色は、作品を提供する芸術家の意向を聞いて決め、
白地に黒の作品や、黒地にカラーの作品をデザインしたものなどがある。
計30人程度に協力を求め、新ブランドとして発信していくことを目標にしている。
来年はTシャツに続く第2弾として、手ぬぐいを検討しているという。
同ギャラリーは、東京芸大、市、市民の三者が取り組む「取手アートプロジェクト」で
専任スタッフを務めた4人が、アートのある生活を提案したいと2005年に有限責任事業組合を設立して開設した。
当初から、市内の芸術家がデザインしたコーヒーカップやポストカード、ノート、ペンダントなどを
店内で販売しており、今回、新たなプロジェクトとしてTシャツ制作に本格的に取り組むことになった。
福田さんは「メード・イン取手の新しいブランドとして発信していけたら」と話している