独・ベルリンの展覧会に出品へ ~産経新聞8月6日~
鑑賞者がストーリーを
取手市在住の彫刻家、島田忠幸さん(63)が7~29日、ドイツ・ベルリンで開かれる「東京+ベルリンコミュニケーション展」に作品を出品する。アルミ板で作った甲冑のような犬の作品3点で、作品に込めた島田さんの問いかけをドイツの人はどう、とらえるか。
島田さんは、東京都出身で、小学生のころから絵を描くことが大好きな少年だった。22歳のころには、近所で倒したケヤキの大木を使って木彫を彫ったのをきっかけに「彫刻にのめり込んだ」(島田さん)という。これまでにも個展のほか、現代日本美術展や日本国際美術展など数多くの展覧会に出品している。
「東京+ベルリンコミュニケーション展」は昨年から始まった展覧会で、島田さんは東京で開かれた昨年の展覧会にも出品している。今回は、東ドイツ時代に学校だったというベルリンの美術館「フリー・ミュージアム・ベルリン」で開かれ、彫刻や絵画などを約30人の作家が出品する。
島田さんは今回、アルミの板をたたいて加工する鍛金(たんきん)の技法で作った犬の作品3点を出品する。会場では、作品を窓際に立たせて置き、それぞれの作品に「私は見てない」「私は見たかもしれない」「私は見た」というコメントをつけるという。
島田さんは「訪れた人たちが、窓の外をみている作品と窓ガラスに張ったコメントをみて、自分でストーリーを作ってほしい」と話している。
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