ウィーンフィル奏者が出演、10月31日に ~常陽新聞100916~
筑波山ふもとのつくば市北条にある江戸後期建造の蔵を会場にして、10月31日にウィーンフィルハーモニー管弦楽団の首席フルート奏者が出演する「宮清大蔵コンサート」が開かれる。コンサートは同地区の活性化事業に取り組む地元商店主や筑波大生らで作る北条街づくり振興会(坂入英幸会長)が主催する。
宮清大蔵はしょうゆ醸造業を営み、屋号で「宮清」と呼ばれている宮本家の穀物蔵。1847(弘化4)年に建てられ、登録有形文化財になっている。2008年11月に同振興会が活性化事業の一環で蔵の内部を改修し、音楽ホールに生まれ変わった。
宮清大蔵では改修後、5日間にわたってこけら落としのコンサートが開催された。このコンサートに出演した演奏家の縁で、昨年2月にはウィーンフィルのピアノ五重奏団サロンコンサートが開かれ好評だった。
今回のコンサートにはウィーンフィル首席フルート奏者のワルター・アウアーさんが出演。宮清大蔵の所有者である宮本孝さんが東京都内でアウアーさんの演奏会を聴いて感動したことから、東京公演で10月末に来日するアウアーさんを招き、コンサートを開くことになった。
アウアーさんもピアノ五重奏団コンサートの出演者から、「宮清大蔵は日本の神秘的空気を感じさせるサロンコンサート会場」との話を聞いているという。
今回はアウアーさんの東京公演の共演者で、国内外で活躍するつくば市在住のチェンバロ奏者橋本麻智子さんら6人が出演。クラシック演奏に合った詩の朗読もある。地元の北条小学校の合唱隊も賛助出演する。
コンサートのチケットは16日から、同市商工会筑波支所などで発売。料金はS席5000円、A席3500円、B席2500円。S席は同地区にある歴史的建造物の「旧矢中邸」のガイド付き見学と邸内での食事が付く。公演は午後1時半と3時半の2回。
問い合わせは北条街づくり振興会(電話029・867・0343)まで。