『歌留多』かるたで取手を紹介

かるたで取手の魅力紹介  ~常陽新聞2011.06.28~

見所84カ所、定年退職の男性ら制作

定年退職した取手市の男性らが、現役引退後に4年間かけて市内を歩き回り、地域の魅力を計84枚のかるたにまとめた。第1弾として、そのうち16枚を冊子「歌留多(かるた)で訪ねるわが町とりで」(A5判、カラー、39㌻)にして発行し、和歌と絵、解説、地図などで見所を紹介している。 

発行したのは60代から80代の元サラリーマンでつくる「16(いちろく)創年の会」(上田征生会長、会員20人)。

メンバーは全員が他県出身で、現役時代は住まいのある取手から都内に通勤していたという。定年退職後の2004年(平成16年)に旧藤代町(取手市と合併)主催の地域再発見講座「男性学講座」を受講した受講生らが、講座修了後に会を設立した。

自分が住むまちを知らない、まちに知り合いがいない―などからまず地域を知ろうと、06年から毎年、古道や城址などテーマを決めて市内を歩き回った。4年間かけて、歴史のある建物、豊かな自然、すばらしい景観が眺められる場所など84カ所を「まちの見所」として選定し、かるたにした。

かるたは07年から毎年、20枚前後をA3判の作品にしてJR藤代駅のギャラリーで紹介。今回冊子にした16枚は、07年に駅ギャラリーに展示したものだ。

冊子には、かるたの歌と絵のほか、歌を詠んだときの作者の気持ちや、歴史やいわれ、地図なども紹介してある。

平将門ゆかりの四国相馬霊場の一つ、長禅寺は「晴れ晴れ参拝 霊場古刹(こさつ)の長善寺」、江戸時代に参勤交代で行き交う大名の宿場だった取手本陣は「本陣のロウバイ香る池のふち」、小貝川の洪水から家族の命や財産を守るため、母屋より数㍍高く築いた塚の上に建てられた蔵兼避難所の民家の水屋(みずや)は「大水に備えて高し水屋かな」などと歌われている。

残り68枚についても今後随時冊子にしていく計画。同会は「散歩やウオーキングのときなどに携帯して役立ててもらえれば」などと話している。

常陽新聞110628 問 上田会長 0297-83-3448

「16創年の会」(左から)永島豪郎さん、川崎勇次さん、山下勲さん

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