取手市内の全25小中学校にミストシャワー

ミストシャワー:取手市内の25小中学校に設置 熱中症から児童守る ~毎日新聞20110715~

 子供たちを猛暑から守ろうと取手市は14日、市内の全25小中学校に、水を霧吹き状に散布する「ミストシャワー」を設置することを決めた。今年は猛暑が続き、熱中症で搬送される人が後を絶たないため、児童・生徒に対する熱中症対策の一環として導入する。市教委は「県内の小中学校で設置するのは珍しい」と話している。

 ミストシャワーは、ミスト散布機を使って水道水を霧状に噴射し、気化熱で周囲の温度を下げる効果がある。日本で昔から行われている「打ち水」と同じ原理だ。霧は素早く蒸発するため、手足や服はぬれず気温を約3度下げるという。水圧を利用し、霧を吹き出すため電気を一切使わず、ランニングコストは1時間で5・1円。設置費用も標準キットが2500円と安価だ。

 導入に先立ち市教委は7日から、同市藤代の市立藤代幼稚園(伊藤こずえ園長)にミストシャワーを試験的に設置。運動や屋外授業などの休憩時間に運転。効果を検証したところ、園児をはじめ父母からも好評だったという。市教委は14日の小中学校長会でミストシャワー導入の経緯などを説明。15日から随時、各校の校庭など屋外に設置する方針だ。

 ミストシャワーは、05年の愛知万博から使用されるようになり、ヒートアイランド現象の緩和や省エネ対策として注目され、猛暑地域で多く利用されている。藤代幼稚園では14日、猛暑の中、園児たちが「涼しくて気持ち良い」と、ミストシャワーを浴びていた。

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