福島県が再生可能エネルギーの開発拠点になる

洋上風力で福島照らす 世界初の浮体式 発電施設建設へ 政府、産学と連携 ~産経新聞20110913~

 政府は、東日本大震災や東京電力の福島第1原発事故で被災した福島県沖で、世界初の海上に浮かぶ「浮体式」の洋上風力発電所を建設する方針を固めた。三菱重工業や富士重工業、三井造船、IHI、清水建設のほか、風力発電事業者や東京大など10以上の企業や大学、団体が産学連携で参画する。浮体式の事業化は世界初で、平成32年に原発1基の3分の1に当たる30万~40万キロワットの発電を目指す。建設やメンテナンスで現地雇用を確保するとともに部品産業を誘致し、復興支援につなげる。

 計画では約100億~200億円かけ、25年度から6基の洋上風力の建設に着手する。風車の出力は1基5千キロワット程度で、総出力は最大3万キロワット。5年間かけて出力データの収集や海底ケーブルを使った送電、既存電力との連携などを実証した上で、40万キロワット規模まで拡大する。将来的には、100万キロワットにすることが構想されている。

浮体式の洋上風力発電は、造船技術を使って1基ずつ海に浮かべる方式だ。ノルウェーで1基の実証実験が行われているほかは、大規模な事業化例はない。32年までに日本で計画される事業規模では、福島県沖合に60~80基の大型風車が洋上に浮かぶことになる。

 洋上風力は風車、発電機、軸受けなど部品点数が約2万点と関連企業の裾野が広く、政策的に被災地に部品産業を誘致し、雇用拡大につなげる。候補地は今後詰めるが、風の状況が良く、東京電力広野火力発電所の大規模送電線が整備されている、いわき市沖などが有力で今後、漁業関係者と調整する。

 洋上風力には、土台を海底に設置する「着床式」もあるが、水深50メートルを超えると建設費が膨らみ採算性が悪化する。欧州と違い、遠浅の海が少ない日本は、洋上に土台を浮かせ、海底と鎖でつなぐ浮体式が普及の鍵を握る。

 政府は、福島県を再生可能エネルギーの開発拠点としても育成する。産業技術総合研究所の研究施設の一部移転や、メガソーラーと呼ばれる大型太陽光発電所などを集積する計画だ。

 

「原発停止に力を」作家・広瀬隆さん、土浦で講演 ~茨城新聞20110913~

福島第1原発事故で放出された放射性物質への不安が高まる中、脱原発を訴えてきた代表的なノンフィクション作家、広瀬隆さん(68)が11日、土浦市東真鍋の土浦市民会館で講演し、約1100人の市民が耳を傾けた。広瀬さんは、地震による事故再発の危険性を待ったなしの状況と指摘し「原発を止めていくのに皆さんの力を貸していただきたい」と呼び掛けた。

広瀬さんは講演で、福島原発事故が津波だけではなく地震の揺れで引き起こされたとする見方を示した。原子炉建屋とタービン建屋の間の配管はこれまでも地震に弱いと指摘されているとして「1号機は400ガル台の揺れで配管に亀裂が入り、絶対に起こらないと言っていた冷却材、水の噴出事故が起こった」と強調した。

また放射能汚染による内部被ばく対策の不十分さを訴えた。特に放射線に対し感受性の高い子どもへの影響を「このまま行ったら10年後、日本で大変なことが起こる」と、がん患者の増加などに深刻な懸念を表明した。

つくば市に住む大学非常勤講師、山縣香織さん(40)は「ネットや書籍を通して充分知識を持っていると思っていたが、まだ知らないことがあった。周りの人の反応を見て、より理解が必要だと知った」。笠間市に住む会社員、菅原美帆さん(36)は「(日本の地図を)チェルノブイリの避難区域に当てはめて、子どもや子孫に影響があるとあらためて知らされ、ショックで涙が出た」と感想を話した。

 

^ ^*テクネチウムがつくば市で検出され圧力容器内の温度は、4000℃超

あらゆる放射性物質がガスになりうる事故だった・・・・と広瀬氏は語ったと、常陽新聞に書かれていた

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