メガソーラー稼働 県エネ戦略を先取り 利根浄化センター 茨城新聞20140327
県が下水処理施設「利根浄化センター」(利根町)に整備した
出力2メガワットの大規模太陽光発電施設(メガソーラー)が26日、
稼働した。橋本昌知事らが出席し同日、現地で発電開始式が開かれた。
県は近くまとめる「いばらきエネルギー戦略」によって、県内に再生可能エネルギーを普及させる方針。
「戦略」を先取りした形のメガソーラーを、“エネルギー先進県”を目指す契機としたい考えだ。
県によると、同センターのメガソーラーは敷地約2・5ヘクタールに出力250ワットの太陽光パネル8022枚を設置。
年間発電量は一般家庭約440戸に相当する約210万キロワット時となる。
売電期間は20年間とし、最初の9年間は建設費の回収に充て、
残り11年間で5億円の収益を見込む。この収益で同センターの維持管理費は
年間約7千万円削減できる見込みで、同センターで下水処理している流域市町の負担軽減につなげる。
二酸化炭素排出量の削減効果は年間約700トン、石油削減効果は
18リットルポリタンク2万6480本に相当すると予測され、地球温暖化対策にもつながると期待される。
発電開始式には、飯塚秋男県議会議長ら県議、遠山務利根町長、池辺勝幸牛久市長ら流域市町、
施工した日立グループの関係者らが出席。
一斉にボタンを押してメガソーラーを本格稼働させた。
橋本昌知事は「メガソーラーの運転開始が『エネルギー先進県』を目指す本県で、
再生可能エネルギー普及の契機となることを期待する」などと述べた。
いばらきエネルギー戦略の計画期間は2020年度までの7年間で、
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故を教訓に「エネルギー源の多様化」や
「安全安心なエネルギー供給」の推進を柱とし、メガソーラ導入促進など八つの重点プログラムを掲げる。
同センターのメガソーラーはこの戦略を先取りするとともに、
同センターに課せられた省エネ法に基づくエネルギー使用量の削減目標の達成にも役立てたい意向だ。