人口推計 想像以上にショック 2040年、県内の18市町村「消滅可能性都市」
毎日新聞 20140509
8日に発表された「日本創成会議・人口減少問題検討分科会」の2040年市町村別人口推計で
県内では18市町村が「消滅可能性都市」と判断された。
18市町村のうち大子、河内、五霞の3町は人口も1万人を切ると推計され、消滅の危機がより深刻になっているとみられる。
3町からは「今回示された数値は想像以上にショック」との声も漏れる。
同分科会は人口動態が変わらず、
40年の20〜39歳女性人口推計が10年比で50%以上減少する市町村を消滅可能性都市と定義。
県内では(1)大子町(減少率72・6%)(2)城里町(同67・0%)(3)河内町(同66・1%)
(4)常陸太田市(同64・3%)(5)稲敷市(同63・3%)の順に高かった。
大子町は14年4月現在、高齢化率(39・2%)も県内トップ。
中学生までの医療費無料化など子育て世帯を対象にした対策をすでに実施しているものの、
自然減も多く、効果は出ていない。
町まちづくり課は「若者から『働く場所があれば、町に戻りたい』という話も聞く。
子育て支援策を継続しながら、企業誘致などで外部の活力を導入する事業を展開したい」と新規施策を急ぐ考えだが、
大きな雇用創出を生む企業誘致は難しいのも現実だ。
40年の人口推計を見ると、県内では(1)河内町5369人(2)五霞町6051人(3)大子町9503人の順に少なかった。
飲料メーカー「ヤクルト」など大手企業の工場が立地する五霞町は05年度から、
一戸建て住宅を建てた人を支援する制度を実施。
しかし、人口減少に歯止めはかからず、過去10年間で総人口は約1000人減少している。
町政策財務課は「どのような支援策が効果的か、アンケートなどを通して対策を練りたい」と対策に苦慮する。
また、河内町も05年度から「次世代育成支援金制度」を創設し、第2子以上を出産した世帯に支援金を給付している。
町企画財務課は「今後は、地方での生活を希望する都内在住者を取り込めるような施策を展開したい」と話している。