筑西市在住インテリアブロガー夏目あや子さん

終了私の好きな場所 手づくりのぬくもり魅力 インテリアブロガー 夏目あや子さんのアトリエ

毎日新聞 20140607
「家は育てるもの」をモットーとするインテリアブロガーの夏目あや子さん(36)。

自宅で実践する簡単リメーク術やおしゃれなディスプレーなどを紹介したブログ

「なつめの手仕事日記」が人気だ。手間をかけ、進化し続ける家を訪ねた。

「子育てと似て、家に完成形はないと思います。育てる過程を家族で楽しんでいます」と夏目さん。

夫と保育園に通う2人の娘と暮らす、木造2階建て住宅の間取りは、1級建築士の資格を持つ夏目さんが考えた。

家族が主に過ごす1階はほとんど仕切りがない。

「どこで何をしていても音が聞こえ、家族を感じられる」からだ。

リビングの一角で存在感を放つ小屋のようなアトリエは、夏目さんの制作の拠点だ。

色とりどりの布や糸、出しっぱなしにしたミシンなど、好きな物が詰まっている。

すぐ目の前には、子どもたちが遊ぶ「キッズコーナー」がある。

「家事の合間や遊ぶ子どもを見守りながら、いつでも作業ができます」と話す。

アトリエ横にあるダイニングテーブル脇にも、筆やアクリル絵の具などリメーク道具が並ぶ。

2012年に建てたばかりだが、レトロな雰囲気が漂う。

「手で作られたぬくもりを感じる古い物が好き」という。

自ら一手間を加え、100円ショップで買った木箱を古びた風合いの飾り棚に作り上げることもある。

この一手間が新しい物にも、ぬくもりを吹き込む。

リメークの魅力を「お金をかけず、欲しかったものへと変化させる喜びがある」と語る。

大物のDIY(日曜大工)は夫が協力してくれる。

中でも力作はリビングの窓の木枠。

もとは味気ないガラス窓だったが、内側に断熱効果のあるポリカーボネートを貼った木枠をはめた。

アトリエの壁のペンキ塗りには、娘2人も参加した。

家への愛着を共に育んでいる。

「子どもが小さいので、家事の時短は欠かせない」という。

キッチンの棚には同じサイズのカゴが並び、お弁当や夕食、お茶のセットなどをまとめて入れている。

「使う際はカゴごと出し、終わったら戻すだけ」。

通気性が良いカゴは、洗った後、サッと拭いてしまえる。

おしゃれで実用的な工夫も至る所に。

マスキングテープで巻いた歯磨き粉もその一つだ。

使いやすく出しっぱなしにできるよう消耗品にも一手間を加える。

生活スタイルの変化に合わせ、部屋の用途は柔軟に変えていく。

子どもが成長したら、アトリエはパソコンルームにするかもしれないという。

まだ使っていない2階の子ども部屋は「娘たちに考えてもらおう」と手つかずのままだ

。「夫いわく、我が家は『ずっと未完成の家』です」と笑う。

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