慢性腎臓病治療 保存療法普及へ 取手で全国大会
毎日新聞 2015年10月28日
慢性腎臓病(CKD)の進行を抑える治療法を紹介する「CKD保存療法普及のための全国大会」が25日、取手市内で開かれた。関東などから患者ら約340人が参加し、最新の治療法の報告に聴き入った。NPO法人・透析回避をめざす腎生会(同市)主催。
会長で椎貝クリニック(同市)の椎貝達夫院長は、血圧コントロールや食事療法などを複合した「保存療法」を紹介。通院して同療法に取り組むCKD患者のうち、症状が改善または停止したのは、慢性糸球体腎炎(慢性腎炎)の25%、糖尿病性腎症(糖尿病の合併症)では29%を占めると報告。「かなりの頻度で病気を抑えることができる」と述べた。また東京医科大茨城医療センター(阿見町)の小林正貴病院長は「慢性腎臓病の元になる病気が異なると、治療法が変わる可能性がある」などと説明した。
講演の合間には、ピアニストの西本梨江さんとバイオリン奏者の小林倫子さんが演奏し、大きな拍手を浴びた。