「米ゲル」ピザはいかが? つくばの農産物直売所で販売
産経新聞 20160209
つくば市柳橋の農産物直売所「みずほの村市場」は、コメをゼリー状に加工した「米ゲル」を使ったピザの販売を始めた。消費が落ち込むコメの需要拡大が狙い。今後もさまざまな食品の製造を検討しており、地場産のコメを利用した6次産業化が進むことが期待される。
米ゲルは、水を加えて炊飯した糊状のコメを機械で高速にかき混ぜてゼリー状にした素材。同市の農研機構食品総合研究所が開発した。水分量などを調整することで、柔らかいゼリーからゴムのような弾力があるものにも自由に加工できる。
米ゲルを使えば、シュークリームの皮とクリームに使う小麦をコメに置き換えることも可能で、小麦アレルギーの人向けの食品の開発など、幅広い応用が期待される。
新商品のピザは、米ゲルと小麦を5対5の割合で配合した生地の上に、出荷農家が作った野菜などを盛り付けた。昨年12月から開発を始め、1月末に完成した。原料は直売所隣接の直営農場で栽培している「ミズホチカラ」というコメを使った。
直売所を運営する農業法人みずほの高橋広樹生産研究部長は「米ゲルを使ってお好み焼きやアイスクリームも作れる。今後も商品を開発し、業者と連携する仕組みも作りたい」と話す。
直売所ではピザのほか、米ゲルでとろみをつけたスープも販売。価格はスープ単品が180円、ピザとのセットが500円。当面は土日に販売する。