寺原駅前に新たな技術研究所

前田建設 茨城県取手市に新技術研究所建設 最新設備導入、18年開設へ

建設工業新聞 20160609

新たな技術研究所の完成予想
前田建設は、茨城県取手市に新たな技術研究所「Maeda Innovation Center(MIC)」(仮称)を建設する。今後需要の増加が見込まれるインフラ維持管理の技術開発に特化した実験施設を設けるほか、外部の企業や大学などとの連携・協業による開発を促進するためのオープンラボ機能を備える。施設の建設・設備費に110億円を投じ、18年の開所に向け、自社の設計・施工で年内に着工する。
建設地は取手市の関東鉄道寺原駅前にある社有地。研究執務を行う「オフィス棟」、各種実験を行う2棟の「ラボラトリー棟」、外部企業などとの連携・協業空間となる「エクスチェンジ棟」で構成し、総延べ床面積は約1万3000平方メートルを見込む。
ラボラトリー棟は、総合実験棟と構造実験棟の2棟を連結して大空間とし、隣接する多目的屋外実験エリアと連続した動線を確保。構造実験棟は、実物大の橋や道路による研究が可能なインフラマネジメント専用の実大実験施設とし、大規模地下地盤自動作成装置など最新設備を導入する。
エクスチェンジ棟は、交流を促すコミュニケーションスペースを設けるとともに、ベンチャー企業をはじめとした多様な開発パートナーの実験場として開放する。
実験装置や計器のすべてにIoT(モノのインターネット)を導入してデータを自動で収集・管理・共有するほか、構造の異なるさまざまなデータをそのまま分析・可視化するためのプラットフォームを構築するなどし、ICT(情報通信技術)共有空間を創出する。
エクスチェンジ棟は先進的な木造建築とし、設計から施工までBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を全面採用。オフィス棟は同社のエネルギー技術を結集してZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化するなど、建物自体を同社の技術のショーケースにする。
完成後、現技術研究所の全研究員約50人がMICに移り、20人程度を増員。外部企業から研究員として30人程度を受け入れ、総勢100人程度にする。現技術研究所の建物は当面残すが、用途は今後検討する。

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