ハレメクテラス

アートな公園で気軽に一息 芸大生デザイン、取手駅ビルに「テラス」

産経新聞 20160629

アートを融合させた新たな公園が、JR取手駅の駅ビル「ボックスヒル取手店」(取手市中央町)に誕生した。その名も「ハレメクテラス」。東京芸術大の建築科とデザイン科の3年生6人が手掛けた。アートに気軽に触れながら、一息つける居心地の良い場所になってほしいとの思いが込められている。

公園はビル4階の一角にあり、広さは約830平方メートル。駅周辺に公園があまりないため、ベンチで時間を持てあます高齢者や電車を待つサラリーマン、学生らに、くつろぎの場所を提供したい-。ビルを運営するアトレ側のそんな思いから企画は始まった。昨年12月に駅ビルで行われたイベントに携わった同大の学生を通じて有志を募り、5月の大型連休後に公園作りに着手した。

「動」と「静」、そして「吹き抜け」という基本構想をもとに、園内を3つのエリアに分けてデザイン。「動」のエリアには渦(うず)をモチーフにした、座ったり、歩き回ったりすることができる巨大な作品がある。「静」では山や森をイメージして人工芝を敷いたり、いすやテーブル、植物を配置したりした。

ビル内の吹き抜け部分を生かした「吹き抜け」には、ハンモックやソファを置き、ゆったりとした空間を演出している。このエリアを担当したデザイン科の上野桃香さん(21)は「自分が作った空間を誰かが使ってくれるという感動がある。何をしても良い場所なので、思うがままに利用してほしい」と話す。

エリアによっては期間ごとに展示構成を変えるほか、訪れた人が作品づくりに関われるような「仕掛け」や各種イベントを用意するという。多世代間の交流につながることも期待している。アトレ営業課の武田文慶主任は「東京などから来た人たちが取手と関わり、町がより元気になってほしい」と願っている。

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