企画展 西国と四国を取手から巡礼 江戸期の史料展示 茨城
毎日新聞2016年8月26日
旅をしながら四国や関西の寺社などを巡る「西国巡礼・四国遍路・金毘羅参り」をテーマとした企画展が取手市吉田の市埋蔵文化財センターで開かれている。村役人の家柄で、江戸時代に取手から徒歩で往復した2人の史料をはじめ、浮世絵の版画など貴重な約140点を公開中だ。
展示史料の中で最も古いのは1768(明和5)年の山崎庄兵衛の納経帳(のうきょうちょう)。写経を寺に収め、受領印が押された記録簿で、248年前とは思えないほど墨の文字が鮮明だ。関西方面の西国三十三カ所と四国八十八カ所を4カ月で踏破した。
また海老原喜右衛門が1824年、四国の金毘羅参りの帰路、京都の頼山陽に面会して書いてもらった漢詩も展示されている。9月23日まで(月曜休館、9月19日は開館し翌20日休館)。入館無料。
同展にちなみ、三味線の伴奏で物語を演じる「説教節」が27日午後1時半、市福祉交流センター(市役所敷地内)で上演される。東京都指定無形文化財保持者の三代目若松若太夫氏が出演。定員160人(当日受け付け順、無料)。問い合わせは同センター(0297・73・2010)。