地域支援へ寄付付き商品 パン販売「クーロンヌ」
第1弾にクッキー販売 貧困の子に助成
茨城新聞 20180124
県南地域を中心にパン屋を展開する「クーロンヌジャポン」(本社取手市、田島浩太社長)が、昨年11月から寄付付き商品「ハッピークッキー」を販売し、売り上げの一部を、龍ケ崎市周辺で貧困の子どもたちへの支援活動を行う「NPO法人 NGO未来の子どもネットワーク」に贈る活動を続けている。11日には2カ月分の寄付金が手渡され、田島社長は「子どもたちの健全育成に役立ててほしい」と話した。
田島社長が寄付付き商品を考えたのは、2012年に法政大大学院に入学し、経営学を修めたことがきっかけ。「企業の社会的責任(CSR)や、企業と社会との共通価値の創造(CSV)といった考えを学び、自分にも何かできないか」と考え、寄付付き商品の販売に乗り出し、以前から興味があったという地域の子どもたちへの支援を対象とした。
ハッピークッキーは、5個入り340円(税別)。以前からあった商品だが、値段は据え置きで1袋売れるごとに20円を寄付する。クッキーはプレーン、チョコ、紅茶、ヘーゼルナッツ入りの4種類で、売り場には寄付付き商品であることの説明書きが掲示されている。商品は全て龍ケ崎市内の「龍ケ崎たつのこ山店」で焼き上げられた後、各店へ配送。田島社長によると、11、12月の2カ月で2140袋が売れたといい、4万2800円が寄付された。
寄付を受ける未来の子どもネットワークは、龍ケ崎市や阿見町などで貧困家庭の子どもたちを対象に無料の塾や食堂などを開いている。かさいひろこ代表(58)は「寄付はもちろんありがたいが、クーロンヌさんを通して貧困の子どもたちの現状を伝えてくださることにも感謝したい」と話した。
今後の活動について、田島社長は「一過性のものではなく、継続していくことが大事」とした上で、「地域ぐるみで子どもを育てていけたらいい」と願った。