取手東小を舞台「リカちゃん」が“卒業”

児童と成長、リカちゃん卒業 取手の学校や団地舞台、漫画の主人公
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産経新聞 20180305
取手市吉田の市立取手東小を舞台に制作されてきた漫画の主人公「リカちゃん」が同小を“卒業”した。東京都在住の芸術家夫妻が平成23年に始めた地域の漫画で、小学校に入学したリカちゃんが児童たちとともに成長していく姿が描かれてきた。卒業式では、スクリーンに映し出されたリカちゃんが卒業証書を受け取る場面を児童約500人が温かく見守った。(海老原由紀)

漫画「リカちゃんハウスちゃん」の作者は、宮田篤さん(34)と笹萌恵さん(31)の夫妻。主人公はリカちゃんと、その保護者で住居の「ハウスちゃん」で、同小のほか取手市内の団地を舞台に、市民とのコミュニケーションを通じて物語を組み立てている。

リカちゃんは井野小に入学したが、統廃合で閉校したため、統合校の取手東小で活動を続けた。昨年4月から6年生の設定で、卒業式は同小側のアイデアで実現する運びとなった。卒業式は2日に開かれた「6年生を送る会」の中で行われ、豊島俊彦校長があいさつをしてステージの奥に姿を消すと、幕が開いてスクリーンが登場。漫画の世界に入り込んだ豊島校長から卒業証書を受け取ったリカちゃんが「やったー!」と大喜びする映像が流された。

作画を担当する宮田さんは「アイデアが実現できたのは良かった」と感想を話した。主に物語の筋立てを担う笹さんは「みんなが(漫画のことを)知っていてくれて、ほっとしました」と笑顔を見せた。

2人は月1回、同小の図書室を訪れ、児童と交流しながら漫画の「素材」を集めてきた。豊島校長は「子供たちの目を輝かせてくれた。リカちゃんはみんなの心に生きていると思う」と感謝した。

漫画は今後も続くが、その先の展開はまだ決まっていないという。

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