東日本大震災:被害伝える「桜ライン311」 松田町民、陸前高田で植樹 /神奈川版 ~毎日新聞20111107~
早咲き「河津」、来年の開花に願い
松田町の住民ら約100人が6日、東日本大震災で津波に襲われた岩手県陸前高田市を訪れ、桜28本を植樹した。津波の到達点を桜の木でつないで被害を後世に伝えていく「桜ライン311」への支援。来年、震災のあった3月11日ごろに淡いピンクの花が咲くようにと願いを込め、甚大な被害を受けた市中心部に、同町寄(やどりき)地区で育った早咲きの河津桜も植えた。
陸前高田市の戸羽太市長が松田町生まれという縁から、町民らは義援金や物資を送ったり、現地でのボランティア活動などの支援を続けている。戸羽市長が震災後に出版した本の中で「出来る限り、大震災の日付に近いタイミングで開花する桜があれば」と書いたことに、同町の島村俊介町長が応える形で提供を申し出たという。
同町がこの日の「第1回桜ライン植樹」に合わせて運び込んだ20本の河津桜は、町内の松田山などでは2月上旬ごろからが見ごろ。陸前高田では5月の連休ごろにソメイヨシノが咲き始めるが、河津桜だと3月中には花を咲かせそうだという。
桜ラインは津波の到達線(総延長約173キロ)に、10メートルおきに桜を植える計画だ。市内の若者らでつくる実行委員会代表の橋詰琢見さん(34)は「後世に津波の被害を伝えていくことが責務だと思う。長い時間かかっても、ラインができるまでは続けていきたい」と話し、1万本以上の植樹を目標にしている。
桜は海岸から1・7キロ離れた浄土寺を含む15カ所に合計28本が植えられた。町民らは津波に襲われた同寺で黙とうをささげ、成木3本を植えた。島村町長は「来年の震災の日に必ず咲く桜を持ってきました。どうか楽しみにしてください」と呼びかけ、被災者を激励した。河津桜の提供は今後も続けていくという。
濃いピンクの松田の河津桜が来春ここで咲くのです
桜好きとしては、HappyNewsでした