融雪剤、大雪で在庫ゼロ 取手市、急きょ発注も1週間待ち 東京新聞 2014021
取手市は、坂道などの凍結を防ぐために散布する融雪剤約三百袋(一袋二十五キロ)を、
ここ数日の大雪で使い切り、十日には在庫ゼロの状態になった。
急きょ約三百六十袋を発注したが、一週間待ち。
担当者には、天気図を見ながら一喜一憂する日が続きそうだ。
取手市は起伏のある地形で坂道が多い。
このため市は、年間約三百袋の融雪剤を備蓄。
雪が降ると職員を緊急招集し、深夜から未明にかけ坂道などに散布してきた。
例年なら、融雪剤の散布量は約百袋前後という。
しかし、五日の雪で約五十袋を使用。八日の大雪では、市職員ら六十一人で市内二十カ所に約二百袋を散布した。
「災害時業務協定」を結ぶ市建設業協会の協力で主要道路などを除雪。
十日も約五十袋を散布、在庫を使い切った。
市は、今後の大雪も想定して約三百六十袋を発注した。
しかし、各地の融雪材需要を反映した品薄状態に、現物の到着は早くても一週間後。
再び大雪に見舞われたら、市建設業協会各社の在庫に頼るしかないのが実情だ。
市は、降雪のたびに応急処理本部を設置し、市建設業協会に協力を要請するが、
八日から連続三日間もの協力要請は今回が初めて。
防災担当の野口龍一総務部長も「勤務して三十数年たつがこんな事態は初めて。
市民の安心安全のため、一日も早く融雪剤を入手したい」としている。