先人の贈り物 巨木 毎日新聞がんばっペン 20140619
市街地の随所に数百年前から生き続ける巨木がそびえる。
圧倒的な存在感だ。
また、光合成によって刻々と酸素を供給してくれる。
今月初め、取手市主催の「巨木・名木めぐりツアー」に同行した。
道沿いの木々、垣根、庭木も含めて多様な緑の多さ、自然の恵みの偉大さに感謝した。
同ツアーは今回が10回目。
国立科学博物館筑波実験植物園学習指導員で、取手市緑の審議会会長でもある渡辺剛男さん(76)が講師を務める。
県南地区の高校で長年教べんを執ってきただけに説明は分かりやすい。
例えばヒノキの見分け方。葉の裏に小さな「Y」字が連なるのが特徴だ。
巨木の定義は、地上から高さ1・3メートルで測った幹の回りが3メートル以上の木。
渡辺さんの調査によると、市内の巨木の数はスダジイやケヤキなど26種190本に上り、全国市町村で18位だ。
「首都圏から40キロ圏内の街では本数が多い。
神社・仏閣、篤農家などが多いからです」と渡辺さん。
まさに先人の贈り物だ。
渡辺さんが会長を務める「取手自然友の会」でも毎月、植物の観察会を続けており、今月20日は東京都調布市の神代植物公園で開催する。
午前8時50分、取手駅東口集合。
交通費別で参加費100円。