東京新聞 20140709
9日に80歳の誕生日を迎える取手市在住の声楽家南畝幸子(のうねゆきこ)さんが26日、
千葉県柏市で「傘寿記念コンサート~仲間たちと共に~」を開く。
傘寿の節目を知った取手市少年少女合唱団の教え子や、地元の声楽家仲間たちが企画。
最後に合唱団出身の作曲家台信(だいのぶ)遼さんが、南畝さんのために作曲した「わが道」を披露する。 (坂入基之)
南畝さんは大阪府高槻市の出身。東京芸術大で声楽を学んだ後、フランスとイタリアに留学し、オペラやコンサートなどに出演。
三十代後半で帰国した後に、胃を全部摘出する大病を患って活動から退いた。
しかし、声楽への思いは断ち切れず、執刀医の「歌うことは体にいい」との勧めもあって、
こわごわながら再び歌い始めた。
牛久市内で開く恒例のクリスマスコンサートなどで、歌声を年数回披露している。
取手市少年少女合唱団を長年指導するなど、地域の音楽文化向上にも尽力。
現在も取手市音楽協会の名誉会長として活動を続けている。
「歌うことが健康法」という南畝さんは、毎日、二時間半のレッスンを欠かさない。
先月は市内でミニコンサートを開き、マイクを使わず伸びやかな歌声で、イタリアの歌曲などを披露した。
傘寿記念コンサートは午後二時から、千葉県柏市のアミュゼ柏クリスタルホールで。
一般二千五百円、小・中学生千円。問い合わせは、コンサート事務局「和(なごみ)の会」=電0297(72)1388=へ。