常陽新聞20150829
取手市の閑静な住宅街で完全予約制の自宅カフェを営みながら「日本一適当なパン教室」というパン教室を都内で開く。今春出版され好評な『日本一簡単に家でやけるちぎりパンレシピ』(宝島社刊、税別1680円)の著者でもある。
最初はアパレル業界の販売員として働き、マネジャーまで勤め上げた。毎日の仕事が楽しく、仕事で頭がいっぱいだった。結婚を考えたとき、家庭との両立はできないと判断し、専業主婦へ。しかし、すぐに時間を持て余す自分に落胆、このままで良いのかと自問自答を繰り返したという。
主婦として料理が全くできなかったため、料理本を探すため書店を回った。そこで『おいしいテーブル』という料理本に出合い、著者の堀井和子さんのようになりたいとの思いが募った。同書には、パンのレシピも載っており、ここでパンを作ろうと決めたという。
今度はパンの知識を得ようと、市立図書館に自転車で通い、借りられる冊数いっぱいまでパンに関連する本を借り読みあさった。ホームセンターで購入した発泡スチロールでパン発酵器も自作するなど試行錯誤を重ね、パンのレシピ本を出版するまでにたどり着いた。
長年の夢だったカフェは2007年春にオープン。パン教室では講師の育成にも取り組んでいる。ネット黎明(れいめい)期からホームページ作成も手掛け、カフェ開店に向けたホームページ開設の準備もしっかり行った。
声がよく通る元気な女性。「たくさんの人に、ご飯を炊くように気軽にパンを焼いてほしい」と熱く語った。