椎名米菓
「ソースせんべい」「一ノ矢にんにくせんべい」ダブル受賞 老舗の技と味で 取手 /茨城
毎日新聞2016年4月6日
賞状と認定証を手にする椎名一郎さん=取手市山王で
取手市山王の「椎名米菓」の商品「ソースせんべい」が先月、「優良ふるさと食品中央コンクール」で農林水産省食料産業局長賞に輝いた。「一ノ矢にんにくせんべい」は国土交通省関東運輸局から外国人観光客向けブランド商品に認定されている。経営者の椎名一郎さん(79)は「ダブル受賞」に「お客様と工場スタッフのおかげで、念願がかなった」と喜んでいる。
ソースせんべいは、ソースにでんぷんと寒天を入れて加熱することで、ソース特有の「べたつき」を解消したことが特徴。煎餅なのに「冷蔵庫で冷やして食べるとおいしさアップ」とアピールしている。昨年、製法特許を出願した。
コンクールは一般財団法人食品産業センター(東京都港区)が地場産品を推奨するため開催している。県食品産業協議会の推薦を経て県が出品を申請した。新技術開発部門で「表面に光沢が生まれ、見た目にもおいしい仕上がり」と評価された。
にんにくせんべいはニンニクをしょうゆ漬けにし、発酵させて味付けした。関東運輸局が外国人観光客に関東の地場産品を発信する「TOKYO&AROUND TOKYO」ブランドの一つに認定した。1都7県から5品ずつ計40品を選定。東京五輪を見据えて初めて実施し、先月末から同局の英語版サイトで紹介している。
椎名米菓は1935年創業。2代目に当たる椎名さんは「自分で選んだ素材で頑固一徹に作ってきた」と自信をみせる。「ソース」は5枚セット648円、「にんにく」7枚セット495円。問い合わせは同店(0297・85・8460)。