映画 「名前」今夏製作 茨城南JC4市町でロケ

映画 「名前」今夏製作 県内在住作家・道尾秀介さん原案 茨城南JC4市町でロケ 

毎日新聞2016年6月14日 

 県内在住の直木賞作家、道尾秀介さん原案による映画「名前」が今夏に製作される。製作主体の茨城南青年会議所(JC)=取手市=が12日、市内で製作発表会を開き、主演俳優の津田寛治さん(50)らを紹介。道尾さんは「映像化できないようなものを書いていたのでチャレンジングだった。皆さんの力を信じ、いいものができると確信している」と語った。

 発表会は取手ウェルネスプラザで行われ、茨城南JCの大久保剛理事長が「全国に茨城の魅力を発信したい」と狙いを説明した。中年男性が主人公。経営する会社が倒産して妻に逃げられ、県内で偽名を使って暮らすうちに不思議な女子高校生と出会う−−という筋書きの人間ドラマだ。

 書き下ろしたきっかけについて道尾さんは「いつも髪を切ってもらっている店の店長で飲み友だちから、『みんなで映画を作る話がある。物語を書けたよね。やってくれ』と言われた」と明かし、「いつも全力投球。有名な俳優さんが主演するとは想定していなかった」と語った。

 女子高校生役は青森出身の若手、駒井蓮さん(15)で、津田さんとダブル主演となる。監督は戸田彬弘さん、脚本は守口悠介さん。プロデューサーの前信介さんによると、ロケは8月下旬〜9月初めの約10日間で取手、守谷、つくばみらい市と利根町の4市町で敢行。11月中に同プラザで完成披露の試写会を開く計画だ。世界規模の複数の映画祭に出品したあと来年中に全国公開する予定。

 道尾さんは2011年に「月と蟹(かに)」で直木賞を受賞した。現在、毎日新聞に夕刊連載小説「満月の泥枕」を掲載中だ。

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