「戸頭おやすみ処」で納涼会

東日本大震災
避難者と市民交流 互いの近況語り合う 取手で納涼会兼ね40回目例会 
毎日新聞2019年8月19日 

 東日本大震災と原発事故のため取手市などに避難した人たちと市民でつくる交流団体「取手・南相馬・双葉浜通りの集い」が17日、同市戸頭の交流施設「戸頭おやすみ処」で納涼会を兼ねた例会を開いた。約20人が和やかに懇談しながら交流を深めた。例会は昨年8月以来で通算40回目。

 「浜通りの集い」は震災7カ月後の2011年10月に発足し、同12月から例会が始まった。福島県南相馬市出身で代表の三浦邦夫さん(75)は「集いが始まった時から市役所や地域の皆さんに寄り添っていただき、ありがたい。ご縁を大切にしていきたい。少しずつ生活が安定してきた」とあいさつ。参加者はお互いの近況や暮らしぶりについて語り合った。

 取手市で家族と暮らす同県双葉町出身の女性(68)は震災前、爆発事故を起こした東京電力福島第1原発から約1・5キロ離れた自宅で暮らしていた。事故後、家族で取手に避難し、4年前に家を建てた。「双葉では先が見えず帰れない。避難した時に幼稚園児だった孫娘も中学3年になり、こちらの友達が多い」と話していた。

 福島県によると、震災で県外に避難している人は3万1483人(7月10日現在)。取手市によると、家賃の公的補助を含む市内の応急仮設住宅の入居者は12年度に44世帯138人だったが、避難指示が順次解除されるなどした結果、現在は3世帯3人となった。

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