芋銭と取手の関わり学ぶ

芋銭と取手の関わり学ぶ 市民大学講座 長禅寺を見学
毎日新聞2019年10月26日

 取手市の市民大学講座が23日、市内で開かれた。牛久沼のほとりに住み、かっぱの絵で知られる日本画家・小川芋銭(うせん)(1868~1938年)と取手との関わりを学ぶ5回連続講座の3回目。小川芋銭研究家の北畠健さん(71)が講義し、芋銭ゆかりの長禅寺(同市取手2)を案内。受講者は芋銭の額や石碑を見学し、取手の人々との交流に思いをはせていた。

 北畠さんの説明では、長禅寺境内にある茶堂「清涼亭」(1931年再建)は芋銭が命名した。石碑「仏顔石奉安碑」(35年建立)の文字も芋銭の作品だ。茶堂にある額の文字も芋銭が書いたが、署名は別名の画号「莒飡子」を用いている。

 北畠さんは「芋銭は長禅寺に頻繁に出入りし、檀家(だんか)総代の宮崎仁十郎らと交流していた。芋銭は中国の古典を学び、近代の画家の中でも字のうまさはトップだった」と解説していた。

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