牛乳パック2枚利用したハートの中に花を描き、1枚1枚切り絵をされた小向アサ子さん
8・11、追悼の夢灯り2千個 宮古・田老の被災者製作 ~岩手日報20110721~
震災から5カ月となる8月11日、宮古市田老に約2千個の「夢灯(あか)り」がともる。津波による田老地区の死者・行方不明者189人(16日現在)の霊を供養しようと、被災者が「田老防浪(ぼうろう)堤夢灯り実行委」(大棒秀一委員長)を結成。グリーンピア三陸みやこの仮設住宅で暮らす副委員長の小向アサ子さん(63)を中心に夢灯り作りに励み、巨大防潮堤や住宅跡地を彩る。
牛乳パック製の夢灯りを死者・不明者数とほぼ同じ200個作る計画になっている。ハート形の模様の中にスイレンやツバキなど花をデザイン。カッターで切り取る緻密な作業だ。
ペットボトル製の夢灯り500個も制作中で、田老地区の子どもたちや高齢者に思い思いのメッセージを書いてもらう予定だ。
実行委によると、約2千個の夢灯りは防潮堤や、常運寺から防潮堤を結ぶ道路に陳列。田老地区自治会連合会、田老ライオンズクラブなども協力する。
大棒委員長(60)は「津波で防潮堤の全体が見渡せるようになった。犠牲者・不明者を追悼してあげたい」と供養の心で準備を進める。
追悼、復興の夢灯り 宮古・田老に2300個 ~岩手日報20110812~
東日本大震災発生から5カ月を迎えた11日。追悼の念と復興への願いが込められた夢灯(あか)りが宮古市田老地区の夕闇を照らした。防潮堤などに並べられた2300個以上。「今でも家族が帰ってくるような気がする」。住民はゆらゆらと揺れる明かりに失われた命を重ね合わせ、必死に歩みを進めてきた5カ月間を振り返りながら見入った。
津波で死者・行方不明者約200人を出した田老地区。阪神大震災を乗り越えた神戸市の公園に設置されているガス灯「希望の灯り」の火が届けられ、午後6時、種火として被災者やボランティアたちが一斉に夢灯りに火をともした。
常運寺、道路、そして高さ10メートルの巨大防潮堤上部約1キロに連なるように鎮魂の明かりが浮かんだ。
東日本大震災からの復興を願って開かれた「夢灯り」で、
ペットボトルのあんどんに灯がともされ浮かび上がった地震発生日の3・11
牛乳パックの内側は、カラースプレーで色をつけます
牛乳パック灯りの底に切り取った板を敷きます
明日のとりで利根川大花火は開催できそうですね
牛乳パックには思えないほどの美しい灯りです