第20回取手市長賞決まる

取手市長賞決まる
彫金とガラス工芸の2作品
東京芸大と同大学院の卒業・修了制作作品の中から、優秀な2作品に授与する今年度の第20回取手市長賞が27日、決定した。美術学部工芸科4年、刑部(おさかべ)有里さん(22)の彫金「ビー・キュート」と、大学院美術研究科修士2年、石田菜々子さん(28)のガラス工芸「月と君と」が、計62作品の中から選ばれた。
3月下旬から、「ビー・キュート」は同市寺田の市福祉交流センター、「月と君と」は同市寺田の市役所1階ロビーにそれぞれ展示される。授賞式は同大卒業式の3月26日、東京芸大上野キャンパスで開催される。
「ビー・キュート」は、東南アジアに分布する世界最大の花といわれるラフレシアを、厚さ1・5㍉の銅板で成形し、透かしや金箔で装った作品。大きさは高さ25㌢、幅・奥行き90㌢とほぼ実物大。
刑部さんは「ラフレシアは外見がグロテスクで悪臭を放つ。2~3年間生育した後、わずか3日程しか花を咲かせることができず命も短い。そんな花に生命の強さやはかなさを感じ、自分自身も逆境でも強く生きたいという思いで制作した」としている。花のエネルギーや精神が放たれているかのように表現され、現代の我々の生き方を示唆するシンボリックな存在となると評価された。
「月と君と」は、月夜に夢見る少女の空想の情景を頭上に具現化したガラス造形で、大きさは高さ73㌢、幅33㌢、奥行き30㌢。石田さんは「いいことも悪いことも、言葉にできない感情も感覚も、いろいろな思いの一つひとつを受け止めて、自分の一部にしてしまい、豊かな人生を送ることができますように、との思いを込めて制作した」としている。空想の情景を少女の頭の上に具現化するという斬新な構成と、ガラスの塊りの持つ表情の面白さ、どんな人にも分かりやすい作品であることなどが評価された。

取手市長賞決まる ~常陽新聞20120229~

彫金とガラス工芸の2作品

東京芸大と同大学院の卒業・修了制作作品の中から、優秀な2作品に授与する今年度の第20回取手市長賞が27日、決定した。美術学部工芸科4年、刑部(おさかべ)有里さん(22)の彫金「ビー・キュート」と、大学院美術研究科修士2年、石田菜々子さん(28)のガラス工芸「月と君と」が、計62作品の中から選ばれた。

3月下旬から、「ビー・キュート」は同市寺田の市福祉交流センター、「月と君と」は同市寺田の市役所1階ロビーにそれぞれ展示される。授賞式は同大卒業式の3月26日、東京芸大上野キャンパスで開催される。

「ビー・キュート」は、東南アジアに分布する世界最大の花といわれるラフレシアを、厚さ1・5㍉の銅板で成形し、透かしや金箔で装った作品。大きさは高さ25㌢、幅・奥行き90㌢とほぼ実物大。

刑部さんは「ラフレシアは外見がグロテスクで悪臭を放つ。2~3年間生育した後、わずか3日程しか花を咲かせることができず命も短い。そんな花に生命の強さやはかなさを感じ、自分自身も逆境でも強く生きたいという思いで制作した」としている。花のエネルギーや精神が放たれているかのように表現され、現代の我々の生き方を示唆するシンボリックな存在となると評価された。

「月と君と」は、月夜に夢見る少女の空想の情景を頭上に具現化したガラス造形で、大きさは高さ73㌢、幅33㌢、奥行き30㌢。石田さんは「いいことも悪いことも、言葉にできない感情も感覚も、いろいろな思いの一つひとつを受け止めて、自分の一部にしてしまい、豊かな人生を送ることができますように、との思いを込めて制作した」としている。空想の情景を少女の頭の上に具現化するという斬新な構成と、ガラスの塊りの持つ表情の面白さ、どんな人にも分かりやすい作品であることなどが評価された。

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