産経新聞 20141012
コーヒー焙煎日本一に筑西 小山彰一さんらのチーム選出
コーヒー豆の風味や特性を引き出す焙煎(ばいせん)の技術を通じて
、コーヒーの味わいの日本一を競う「ローストマスターズチャンピオンシップ2014」が、
東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれ、筑西市とつくば市でコーヒー専門店を営む
小山彰一さん(48)らのチームが優勝した。
小山さんは「今も本当かなという気持ちでいる」と驚きながら、
「コーヒー焙煎日本一」の称号を喜んでいる。
競技会は9月下旬、全国から集まった「焙煎人」46人を地域別に6チームに編成して開催。
共通の素材として事前に配られたコーヒー豆「エチオピア・イルガチェフェ・コチェレ」の
焙煎具合に各チームが試行錯誤を重ね、競技会当日は豆から抽出したコーヒーを試飲した
一般審査員の得票数で頂点が争われた。
小山さんと群馬、東京などの焙煎業者ら計7人でつくる「関東A」チームは、
豆の特徴的な香りを生かそうと酸味を前面に打ち出し、「クリーンな酸味と甘味が、
上質な玉露を思わせる風味」と高く評価され、栄冠に輝いた。
小山さんは「(焙煎を)チームで進める中で、いろいろな味を知った」と競技会を振り返り、
「何が正しいというものはなく、おいしいと思えば、それがおいしいコーヒーだと思う。
幅広い味をつくり出したい」と、焙煎技術のさらなる進化に意欲を燃やしている。
小山さんは筑西市(旧下館市)出身。
茨城大を卒業後、劇団員を経て俳優としてドラマなどで活躍したが、
35歳のときに帰郷。
俳優を辞め、以前から好きだったコーヒー店を開こうと焙煎所などに通って技術を習った。
平成18年、筑西市内に自家焙煎コーヒーの専門店「太陽と月の珈琲」を開店。
5年後、つくば市にも開店し、妻の亜希子さん(39)と二人三脚で切り盛りしている。