「取手・南相馬・双葉浜通りの集い」2015.3.11「民謡の集い」

交流の集い 3周年 原発事故で取手に避難 東京新聞20141113

東京電力福島第一原発事故で福島県から取手市に避難してきた人の集まり

「取手・南相馬・双葉浜通りの集い」が今月、結成三周年を迎える。

最盛期に約七十人いたメンバーは、転居するなどして現在は約三十人。

初代代表で、最長老の古内忠世さん(86)も来春、焼失した寺の再建のため南相馬市に戻る。

東日本大震災、原発事故から半年後、市内の戸頭団地の地域交流活動拠点

「戸頭おやすみ処」で、古内さんと地元町会の若松八郎さん(71)が出会ったのが「集い」発足のきっかけ。

古内さんから、見知らぬ土地で悩みを抱えて生活する避難者の話を聞いた若松さんが交流会を提案した。

食事の調理など、地域の人がボランティアで協力。

古内さんや、同郷の三浦邦夫さん(70)らを中心に、

二〇一一年十一月から毎月第三土曜日に集まり、

福島弁で世間話をして励まし合ってきた。

現在、代表を務めるのは若松さん。

三周年の節目、三十一回目となる十五日の集いは、市立老人福祉センターさくら荘で「芋煮会」を開く。

浪江町出身者が、市内の自分の畑で栽培したサト芋や白菜を提供。

ハーモニカ愛好グループの演奏もある。

市内の団地、アパートには原発周辺から約七十人が避難していたが、

すでに約半数が市外や、福島県内の仮設住宅などに転居した。

古内さんは来年四月、長男夫婦が住む南相馬市の仮設住宅に移る。

檀家(だんか)責任総代を務める寺の復興のためだ。

寺は古内さんの自宅と同様、避難指示解除準備区域にある。

指示解除は一六年四月の予定で、「それまでに再建できれば」と希望を語る。

震災、原発事故から丸四年の来年の三月十一日には、

取手市民会館で「民謡の集い」を開催する。

「浪江出身の原田直之(民謡歌手)の新相馬節を聞き、

戸頭公園の満開の桜を見てから福島へ帰る。そ

れには、元気でいなければなんねぇから」。

取手で出会った仲間との別れの春に向け、古内さんは毎日約二キロのウオーキングを続けている。

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