YOASOBI 夜に駆ける

YOASOBI 巣ごもりブレーク!デビュー曲「夜に駆ける」3大主要デジタルチャートで1位独占

スポニチ 2020年5月20日

外出自粛期間中に人気が急上昇している音楽ユニットがいる。昨年12月にインディーズデビューした男女2人組「YOASOBI」。デビュー曲「夜に駆ける」が19日、サブスクリプション(定額聴き放題)の主要3サービスのランキングで初めて1位を独占した。デビュー半年の新人が一気に今年の音楽界の主役に躍り出た。
女性ボーカルのikura(19)と、顔を明かさない男性プロデューサーのAyase(年齢非公表)の2人組。デビュー後はメディアに一切登場せず謎めいた存在だったが、ikuraが15日午後10時に人気YouTubeチャンネル「THE HOME TAKE」に出演。「夜のみんなの1人の時間に少しでも寄り添えたら」と初々しく意気込み、一発撮りでデビュー曲「夜に駆ける」を熱唱した。

動画のコメント欄は「聴き心地最高」「歌の安定感が凄い」「鳥肌止まらん」と絶賛の嵐。動画の総再生回数は19日午後11時20分までの4日間あまりで400万回。1日平均100万回は、ピコ太郎の手洗い動画「PPAP―2020―」の公開当初と同様のハイペース。この広がりが各種デジタルチャートも押し上げた。

2人の最大の特徴は、他人の小説を原作として歌と映像を作ること。小説投稿サイト「monogatary.com」にアップされた作品を対象に、Ayaseが楽曲を制作する。「夜に駆ける」の原作は、星野舞夜さんの小説「タナトスの誘惑」。ミュージックビデオ(MV)は別のクリエーターが手掛けた。

「夜に駆ける」は自殺願望を持つ「君」と、君に一目ぼれした「僕」が織りなすストーリー。YouTubeで公開されているMVの総再生回数は1300万回超。小説と歌、MVがそれぞれ独立した作品として親しまれ、外出自粛期間中ということもあり、相乗効果を生んでいる。

「巣ごもり中の時間を使って作品を行き来しながら楽しむ人が若年層に増えた」(音楽関係者)と、10代を中心に人気が広がった。実際に「夜に駆ける」は10代の利用者が多い「LINEミュージック」で4月度月間ランキング1位を記録。今月に入って20代以上の利用者が多いアップルミュージックとスポティファイにも人気が飛び火。この日、3つの主要デジタルチャートで1位を独占した。
ikuraは「今後もさまざまな試みをしていく中で、一人でも多くの人の夜に寄り添う歌を歌っていきたいです」と抱負。コロナ禍に突如現れた新人から目が離せない。

YOASOBI(ヨアソビ)ボーカルのikuraと、音声合成ソフト「ボーカロイド」を使って楽曲制作をしているプロデューサーのAyaseの2人組。「小説を音楽にする」をコンセプトに昨年12月にデビュー。「夜に駆ける」のほか、1月に「あの夢をなぞって」、今月11日に「ハルジオン」と3曲を配信リリースしている。

≪一発撮り配信「THE HOME TAKE」 過去最多配信はLiSAの「紅蓮華」≫「THE HOME TAKE」では、アーティストが自宅やプライベートスタジオで一発撮りで歌う姿を配信している。昨年11月に開設された「THE FIRST TAKE」がコロナ禍で5月1日から“ステイホーム版”となった。

「音楽とは、何か。一発撮りで、向き合う」がテーマ。真実性を追求するため、ミスしても映像の修正ができないことが特徴だ。チャンネル登録者は98万人と100万人に迫っている。
これまで45テークが公開され、最も再生されているのが人気アニメ「鬼滅の刃」の主題歌「紅蓮華」を歌ったLiSA(32)の4000万回超。YOASOBIは配信と同時に3万人に視聴され、歴代最多記録をマークした。


透き通ったきれいな声です🎤

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