取手の全児童・生徒 復興願いメッセージ 「笑顔の花を 咲かせよう」 東京新聞20140207
東日本大震災から三年を迎えるのを前に、取手市内全十八小学校、六中学校の児童・生徒約七千三百人が紙袋キャンドルにメッセージを書いた。これらは三月八日、同市藤代庁舎前に並べられる。東日本大震災の犠牲者の鎮魂や被災地復興を願うイベント「ゆめあかり3・11~続ける祈り、繋(つな)がる想(おも)い~」で、一般のメッセージと合わせて一万一千個のキャンドルをともす。 (坂入基之)
市内の主婦グループ「ゆめまっぷの会」(雨宮由利子代表)の主催。「節目の年に震災を振り返り、家族や友だち、自分の将来を考える機会にしてもらえれば」と昨年末、市教委を通じて全小中学校に児童・生徒のメッセージを依頼した。
藤代南中学校は「小学校へ避難した六百人の人たちと過ごした二十四時間」の記録を学習後、それぞれの思いを紙袋キャンドルに書き込んだ。その様子は「ゆめあかりプロジェクトに向けて」と題して学校のホームページ(HP)で紹介している。
井野小六年一組は三日、総合学習の時間に被災地の写真で震災を学習した。当時、三年生だった児童たちは、大きく揺れる校舎で震災を体験しているだけに真剣な表情。メッセージや「奇跡の一本松」などのイラストを、紙袋キャンドルいっぱいにつづっていった。白山小、白山西小も震災の学習後、それぞれの願いや思いをメッセージに託し、学校のHPで紹介している。
ゆめまっぷの会は二〇〇九年に「取手を元気にしよう」とスタート。町おこしで一〇年から市内でキャンドルイベントを開いている。一二年から震災犠牲者の鎮魂を願う「ゆめあかり3・11」を始め、一部の児童らにメッセージを紙袋に書いてもらっていた。
紙袋は食パンが入るほどの大きさで、安定のため砂とキャンドルが入っている。夜に明かりをともすと幻想的な絵や文字が浮かび上がる。メッセージは学校単位で記している。
雨宮代表は「心打たれるものばかり。キャンドルのともしびとともに東北や各地に避難する人たちに届けられたらいいですね」と話す。雨天の場合は翌日の九日に延期する。
主な児童・生徒のメッセージ
こわかったでしょう かなしかったでし
ょうでも また おきるといけないから わすれずに心の中にしまっておこう
(吉田小児童)
生かされる命に感謝し 未来に向かい 皆でのりこえよう (二中生徒)
いつも みんななかまだよ
笑顔の花を 咲かせよう(久賀小児童)
あきらめないで 必ず復興するよ
がんばって みんなの心は 一つだよ (井野小児童)
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