毎日新聞 20180801に 「大谷夏いちご」が紹介されました。
栃木・宇都宮 大谷夏いちご ほどよい酸味、今が旬 冷たい地下水、栽培に活用
50年連続で生産量全国一が確実となっている「イチゴ王国」の栃木県。イチゴの旬は11~5月ごろだが、宇都宮市大谷地区では今、収穫期を迎える。夏の出荷を支えているのが、地区内にある大谷石の採掘場跡からくみ上げる冷たい地下水。暑さに弱いイチゴを冷やすために活用し、「大谷夏いちご」として売り出した。30度を超える真夏日に、赤い実が並ぶビニールハウスを訪れた。
猛暑が続く7月中旬。地区内にあるイチゴ農場「ロックベリーファーム」のビニールハウス内には、赤く染まり始めたイチゴが実っていた。ハウス内は、立っているだけで汗がにじむほど暑い。同社の加藤司社長(35)は「ほどよい酸味でスイーツによく合う。輸送しやすく型崩れしにくいとの評価をいただいている」と自信をのぞかせた。収穫は6月末から始まり、翌年の2月ごろまで続くという。
採掘場跡にある地底湖の見学ツアーが近年人気を呼んでいるが、市や宇都宮大などは豊富な地下水をイチゴ栽培に活用することを考案。2年がかりの栽培実験に成功した。2015年4月には、県内を中心に道の駅の運営などをしている「ファーマーズフォレスト」(宇都宮市)が事業に初参入。今では3社が、夏イチゴを栽培している。
栽培品種は県農業試験場いちご研究所が開発し、他品種より暑さに強いという「なつおとめ」。併せて、イチゴの根元にはわせた黒いパイプに冷水を流す「クラウン冷却」という技術を採用した。採掘跡の地下水の水温は年間を通じて10度前後で、夏イチゴの茎を冷やして生育を促すという。
冷水を利用した夏イチゴの栽培は他の地域でも行われているが、機械で水を冷却して循環させるケースが多く、電気代がかかる。地下水を利用すれば低コストでの栽培が可能で、加藤社長は「大谷ブランドを確立できるように品質の良いものを出荷していきたい」と意気込んでいる。
宇都宮市も、大谷地区の農業などを観光と関連づけて活性化したい考えだ。市大谷振興室の川崎欣司室長(48)は「栃木といえばイチゴとイメージする人は多い。『大谷ならでは』を前面に出して、大谷の認知度を高めたい」と話している。
取扱店◇
「道の駅うつのみや ろまんちっく村」(宇都宮市新里町丙254、028・665・8800)でパック販売を行っている。フルーツダイニングパレット8010パセオ店(同市川向町1の23、028・627・8596)では、大谷夏いちごを使ったフルーツサンドやパフェが人気。
fruit dining 8010(パレット)の夏おとめフルーツサンド
なつおとめってかわいい名前ね♥