東京新聞
長瀞町観光協会は二十五、二十六両日、同町長瀞のヤエザクラ園「長瀞通り抜けの桜」で、映像技術「プロジェクションマッピング」を使ったイベントを行う。
桜並木をスクリーン代わりに、観光客のカップルらを楽しませる趣向だ。
都内のコンテンツ制作会社の有志が協力し、「夜桜の新しい楽しみ方を提案したい」と試験的に実施する。
プロジェクションマッピングは、映像をスクリーンではなく凹凸のある物に映す手法。
今回のイベントでは、半円形に並ぶ桜四本に向け、幅五メートルほどのドーム状に映像を映し出す。指定の場所で見物客二人が手をつなぐと映像が開始。
つないだ手と別の手を動かすとセンサーが感知し、桜の花びらが舞う様子や水の流れなどの映像が次々と変化する。
企画したのは「ピラミッドフィルム クアドラ」(東京都港区)の有志。
二月の記録的大雪被害を受け、無償で協力を申し出た。
プロデューサーの石川淳さん(33)は「桜のライトアップを人の動作に合わせて変化させるのは珍しいと思う。
目の前で映像が変わる様子を楽しんでほしい」とPRしている。
町観光協会の担当者は「二十~四十歳代を中心に、桜のライトアップの認知度を高めるきっかけにしたい」と話している。
プロジェクションマッピングは午後七~九時に実施。
「通り抜けの桜」は、宝登山(ほどさん)ふもとの不動寺境内にあり、約二・二ヘクタールに三十種五百本のヤエザクラが植えられている。
開園時間は午前九時~午後九時で、三十日まで午後六時半から夜間ライトアップを行っている。
花は現在、七分咲きで見ごろを迎えている。
入場料は中学生以上二百円、小学生百円。問い合わせは、長瀞町観光協会=電0494(66)3311=へ。