三越左千夫少年詩賞
取手の田代さん受賞 「命と心テーマに書き続けたい」
毎日新聞2018年7月31日
取手市寺田の元東京都職員、田代しゅうじさん(81)さんが、地域の児童を見守る愛情や、母親への感謝を表した詩集「ともだちいっぱい」(四季の森社)が三越左千夫少年詩賞を受賞した。「詩を書くことは頭の散歩。気持ちが若くなる。命と心をテーマに書き続けていきたい」と張り切っている。
田代さんは鹿児島県生まれ。20代から詩を書き始めた。在職中に取手に自宅を建てて定住。67歳で都の外郭団体職員を退職後、昨年まで13年間、自宅そばを登校する児童たちの見守りに当たった。
「しっかり手をにぎろう やさしい心が見えるから 目を見よう その奥に悲しい心が見えないか」
受賞作の詩集は昨年3月、80歳の誕生日に自費出版した。子供の成長を願う「ともだち」▽亡き母の思い出を、母に話しかけるように表現した「おかあさん」▽鹿児島の方言を織り交ぜた「ふるさとの風」--の3章で構成し、全66編。
田代さんはこれまで「少年と海」(けやき書房)など多くの詩集を出版している。