産経新聞 20170222
土浦ナンバーに図柄登場 来年10月予定 「ダサイ」「田舎臭い」払拭へ 茨城
「ダサイ」「田舎臭い」と若い世代を中心にいまいち評判が良くない自動車の「土浦」ナンバー(茨城県)。これを図柄入りのナンバープレートに変え、一気にイメージアップを図る取り組みが始まろうとしている。関係者は、表向きは地域活性化や観光振興を目的としているが、「土浦」ナンバーに少しでも愛着を持ってほしいという切なる願いも込められている。
政府は、平成32(2020)年に開かれる東京五輪・パラリンピックを記念して今年10月ごろに図柄入りナンバープレートを導入する予定で、31年のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会についても今年4月に大会マークを使った図柄入りのナンバープレートを発行する。これとは別に、地方版図柄ナンバーも募集することになっており、「土浦」ナンバー地域も名乗りを上げることになった。
地方版図柄入りナンバープレートの導入は、政府も成長戦略のカギを握る地方創生に資するとにらんでおり、平成27年5月の衆院国土交通委員会で、当時の太田昭宏国交相は「各地域より関心が示されており、地域振興・観光振興や地域の連携強化・一体感醸成などの効果があると期待している」と答弁していた。
図柄入り導入に取り組むのは土浦、石岡、龍ケ崎、取手、牛久、稲敷、かすみがうらの茨城県内7市と阿見、河内、利根の茨城県内3町、美浦村の計11市町村。11市町村は29年度から検討会を開催し、国への提案期限である8月ごろに具体的な内容をまとめ、30年10月の導入を目指している。土浦市は「何を図柄とするかは今後、11市町村で検討する」としている。
国などによると、地方版図柄ナンバーは寄付金付きも可能で、寄付金の有無によって2種類作ることもできる。寄付金の使用方法は、交通サービスの改善や利便促進、交通事故の被害者救済などが想定されている。
茨城県取手市の男性(45)は「取手市は東京から1時間もかからないのに、友人からは(土浦の読み方をちゃかして)『車はどうら?』と聞かれて恥ずかしい。図柄が入れば、少しはましになるかも」と期待を寄せている。