茨城新聞 20210210
Archive for the ‘記事’ Category
取手市テークアウトや出前補助事業
水曜日, 2月 10th, 2021毎日新聞 男の気持ち
火曜日, 2月 9th, 2021ごめんなさい
毎日新聞 20210209
要介護だった母が、84歳で亡くなった。ここ2年ほどで急激に体調が悪化し、同居の私が世話をしていた。
とはいえ、私にできたのは買い物や簡単な食事、飲み物の用意、移動時の付き添いと介護、汚れものの洗濯、片付けや掃除程度。本当に大変な介護をされている方からすれば、取るに足らない作業だろうが、自分自身のことで精いっぱいだった私には、それでも大きな負担だった。
「しっかりしてくれよ」「何やってるんだよ!」
思い通りに動いてくれない母にいら立ち、怒り、感情を抑えられないまま何度もひどい言葉を浴びせてしまった。それを聞いた母の悲しそうな顔が忘れられない。
誰でも年を取って衰えれば、以前と同じようには暮らせなくなる。それが頭ではわかっていながら、私は現実を受け入れることができなかった。体力も気力も弱り、昔とは別人のようになってしまった母を前にして、私は戸惑い、混乱し、自分の都合だけで母を疎ましく感じていた。苦痛で体が自由にならず、本当につらい思いをしていたのは母のほうだったのに。
お母さん、最後までどうしようもないダメな息子ですみませんでした。優しかったあなたから受けた愛情や恩の100分の1も、私は返すことができませんでした。どうか向こうでは体のつらさから解放され、安らかにお過ごしください。
取手市民憲章の川柳人気投票
火曜日, 2月 9th, 2021休耕田に遺体 取手市
土曜日, 2月 6th, 2021新聞配達 女の気持ち
土曜日, 2月 6th, 2021毎日新聞20210206
朝、吹雪の中を学校へ行く子どもたち。その姿を窓の外に見ながら「大変だねえ」と心の中でつぶやく。
このところ盛岡でも、いつにない大雪だ。ふと、幼いころのことを思い出した。当時の冬はこんな日など当たり前。あるいはもっと大変だったかもしれない。どんなにひどい雪であろうが、子どもたちは皆、せっせと学校に通ったものだ。それは昔も今も変わらない。
私は50代のころ、5年ほど新聞配達をして働いていた。そのときも私は天候について、さしてつらいだの嫌だの思いはしなかった。
「マイナス12度だぞーっ、気をつけろ!」
他紙を配達している人が叫んでいく。いてついた路面で滑って転ぶ。大雪でハンドルを取られ、新聞を前後に積んだバイクごと転倒したこともある。私自身、何度も怖い目に遭ったものだ。
今思えば、どちらかというと運動の苦手な私が、よく続けられたと思う。バイクの運転免許を取り、自転車から乗り換えられたのも新聞配達のおかげである。
あのころ、仲間が撮ってくれた写真がある。新聞をいっぱい積んだ販売店のバイクにまたがり、末娘のピンクのヘルメットをかぶった私は、笑顔だ。
配達から戻り帰宅すると、そのバイクは次に末娘が仕事に出かけるのに使う、という毎日だった。