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農業新聞にLEAF 長塚さんが紹介

日曜日, 11月 5th, 2017

[未来人材] 32歳、農業の傍ら飲食店を経営 茨城県取手市・長塚文洋さんカッコイイ居酒屋通じもうかる仕組み実践
2017年11月04日
若者力

「飲食店と農業でもうかる経営を伝えていきたい」と意気込む長塚さん(茨城県取手市で)
 茨城県取手市の長塚文洋さん(32)は、若者が就農しやすい環境をつくろうと農業と飲食業を組み合わせ、就農後すぐにもうかる経営モデルの確立を目指している。就農と同時に居酒屋を開店し、販路を確保。雰囲気抜群の“カッコイイ飲食店”に集まる若者に農作業ボランティアを持ち掛け、販路と人手を確保する仕組み作りを目指す。

 祖父母は農家で、小さい頃から「農家って格好悪い」というイメージを持っていた。大学卒業後に就職した工務店で転機が訪れた。営業で地域を回り高齢でも元気に農作業をする多くの農家と出会ったことで、心底「格好いい」と感じた。

 就農を決めると、周囲から「農業はもうからない」「若い人がどんどんいなくなっている」と後ろ向きなことばかり言われ、逆に燃えた。「就農したくなるような、もうかる仕組みを作ってやる」。2013年に就農した。だが、作っても販路は限られる。「就農する若者は同じ課題にぶつかる。もうかるにはどうすればいいか」と考え、自分の作った農産物を無駄なく使え作業後にできる居酒屋を立ち上げた。

 提供するのは無農薬で栽培した50品目の野菜や卵、地元農家5戸から買い取る野菜や豚肉。地場産が8割を超え、女性を中心に週末は80人が訪れる人気店になった。

 経営が軌道に乗り店舗の規模を3倍に拡大。昼の弁当販売や、居酒屋の後にラーメン店の深夜営業も始めるなど、次々と新規事業に挑戦。来年1月には圃場(ほじょう)にハウスを併設した農家レストランを開店。子ども食堂も計画する。

 長塚さんは「就農しやすい環境をつくるには、自分がもうかる仕組みを確立することが大事」と夢を語る。