「地域食材を生かしたパン作り」 高橋さんら4人に大賞
毎日新聞2017年3月1日
取手一高の全1年生240人が、4人ずつの班を作って取手市内にある事業所の職場見学などを行い、班ごとに「地域への提言」をまとめた。同校が認定した多職種の社会人講師「地域マイスター」が課題を与え、2月22日の公開授業で60班から選抜された13班を審査。「地域食材を生かしたパン作り」としてカボチャのあんパンを試作した班が大賞を受賞した。
生徒が地域社会とかかわる中で進路と関連づけて探究し、テーマを考え抜く力を身に着けてほしいと、今回初めて企画した。地域マイスターは介護福祉士、保育士、旅行会社員、パン店経営、FMラジオ局代表ら多彩な分野の12人。大学教授らを含めた外部講師陣計16人が今年度、「産業と社会」の授業を受け持った。
公開授業で各班は、つくば市内の日帰りツアーや、プロバスケットボールチーム「茨城ロボッツ」を盛り上げるための人文字の作成などを提言。高橋健さん、横田楓さん、岩上茉奈さん、岩部寧花さんの4組10班が大賞に輝いた。
4人は県内外でパン店を展開する「クーロンヌジャポン」(本社・取手市)の店舗を見学。「江戸崎かぼちゃ」に着目して学校の調理室で試作した。横田さんは「カボチャを混ぜると歯ごたえがあり、香りも良い」と特徴を説明。一方「あんの歯ごたえをどの年代の方にも食べられるようにしなければならない」と課題も明示した。
公開授業を見学した藤井信吾市長は「反省点も明確で、地域で自慢できる商品を開発しようとする意気込みは確かなものだ」と4人に「市長賞」を与えた。